これで完璧!リヤドのおすすめ観光スポット11選と旅行情報まとめ

リヤドはサウジの首都であるが、ジェッダや他の都市に比べると、都市としての歴史は若い。

よって、他の場所と比べた場合、「新興都市だしねえ・・・そんなに見どころないんじゃね?」と軽視される傾向がある。

確かに、巡礼の玄関口として古くから栄えたジェッダや、世界遺産がある町アル・ウラに比べると、観光的な見どころとしては劣るかもしれない。

けれども、ここリヤドはサウジの始まりの場所でもあり、この国の近未来を垣間見ることができる場所でもあるのだ。

リヤド基本情報

ビザの取り方や治安、サウジの基本情報については、こちらの記事を参照。

サウジアラビアのオンライン観光ビザ申請方法を紹介

【決定版】サウジアラビア基本観光情報!おすすめスポット

観光に関しての注意点は、こちら
これだけは知っておきたい!サウジ観光の心構えと気をつけるべきこと

リヤドの治安

サウジ自体の危険度がレベル1なので、治安には問題ない。

ほとんどの場所は問題ないが、リヤド東部のナシームや南部のスウェイディといった貧困地区もあるので、そうしたところは出入りしない方がよいだろう。普通に、観光している分には、そうした地域に紛れ込むことは少ない。

基本的に、町の人々は夕方から夜中にかけて活発に動くので、夜間でも女性や子どもを見かける。



ベストシーズンはいつ?

リヤドに訪れるなら、10月から3月がベスト。4月以降の夏は、最高気温が40度近くにもなるので、とてもじゃないが観光は難しい。

サウジは車社会なので、車で移動すれば観光できなくもないが、夏の暑さは、日本人の想像をはるかに超えている。

リヤドを訪れる時は、イベントが行われる”シーズン”を狙うべし。ディルイーヤ遺跡は、リヤドの目玉スポットなのだが、”ディルイーヤ・シーズン”と呼ばれる時期にしかオープンしていない。

リヤド観光に何日必要?

リヤドの名所といえば、マスマク城、ディルイーヤ遺跡、国立博物館あたりだろう。この辺を回るのであれば、2日もあれば十分。

観光におすすめの服装

11月から2月の冬季に訪れる場合は、厚手のジャケットを1枚持っておくと便利だろう。

リヤドは内陸部にあり、砂漠気候。昼間は日差しが強く、夜は0度近くまで冷え込むこともある。現地の人々でさえも、この時期には毛布のような厚手のコートを着ているのを見かける。

一方で、紅海に面しているジェッダは、同じ時期でもそれほど気温は低くならない。

市内移動

ウーバーやカリームといった配車サービスアプリを使うのが便利。街中であれば、すぐつかまる。

市内間の移動だと、20~30リヤル(600~900円)ほど。時間にすれば2,30分だが、リヤドは渋滞がひどいので、移動には余裕を持ちたい。

市内には多くのタクシーも走っているが、交渉が必要。メーターをまわしてといえば、メーターを使ってくれる。

サウジアラビアのタクシー
サウジ国内を走るタクシー

基本的にサウジは車社会なので、歩いて観光というのは、ほぼ絶望的と考えた方がよいだろう。町自体も、歩行者が歩くことを考慮していない作りなので、歩行者としては、肩身がせまい。

地図上で見ると近いように見えても、実際はかなり距離がある、なんていうこともしばしば。

また、リヤド市内ではメトロ工事などが行われており、至る所で道が封鎖されていたりする。

一方で、リヤド南部にあるマスマク城や近辺のスークがある古いエリアは、町歩きが楽しめる。

エリアは限られているが、公共のバスもある。と言っても、バス停らしいバス停があるわけではない。

バスに乗る際は、パスモのようなチャージ式のカードが必要。その辺にうろついている、バス会社の係員からカードを購入できる。カードの値段は5リヤル。バス料金は5リヤルから。

リヤドのバスカード
バスカードはチャージ式。赤いバスが目印。


バス停の看板


バス内はメンズしかいないが、女性も乗れる

路線ルートは、公式サイトで確認可能。キングダム・センター、ファイサリヤ・タワーとマスマク・フォート周辺を結ぶ路線もある。

時刻表はないが、10~20分間隔で来る模様。バスの中は、インドからの外国人労働者が多く、お世辞にもキレイとは言い難いが、安さ重視でいくならアリだろう。

メトロは現在工事中で、2021年に完成予定。といっても、工事具合を見ていると、もう少しかかりそうな気がする。メトロの駅は、リヤドの名所を結んでいるので、メトロが通れば、リヤド観光はもっと楽チンになるだろう。

空港から市内まではこちらの記事を参照。
リヤド空港から市内までの行き方

どこに泊まる?

中級ホテルであれば1泊6,000円〜。安めのホテルであれば、1泊3,000円ぐらいから。ホテルの方が選択肢は広いが、Airbnbの物件数も増えてきているし、カウチサーフィンもけっこう使える。

一般的にサウジの客室は、日本に比べると広め。安いホテルでも、広さだけはある。

滞在場所は、好みにもよるだろうが、私が滞在したのはリヤド南部にあるディラスークに近い場所。外国人労働者が多い地区である。


滞在したOYO146というホテル。1泊3,000円ほど。リヤドにはインド発のOYOホテルが多く点在する。

ごちゃごちゃした場所ではあるが、ディラスークやマスマク城に歩いて行けるし、近隣には安い食堂があるので、低予算で旅行する人にはオススメの場所。

特に金曜日の夕方にかけて、リヤド各所は観光地でも営業してないところが多い。一方で、このインド人街スークは金曜日の朝からやっているので、町散策にはうってつけの場所である。

リヤドのインド人街
金曜日の朝でも活気があるインド街のスーク。大晦日のアメ横感を醸し出している。

リヤドのおすすめ観光スポット11選

リヤドの観光スポットは、車で20~30分ほどの場所に、点在している。

古くから街があったマスマク城やディラスークがあるエリアは、それなりに見どころがそろっているので、リヤド観光の中心にはなるだろう。そこから20分ほど歩けば、国立博物館やムラッバ宮殿にも行ける。

リヤド観光地図

リヤドに来たら外せない、ディルイーヤ遺跡

ディリーヤ
写真はサウジ観光公式サイトより引用

リヤドが首都となる前に、サウード家が拠点としていた場所。市内から30分ほどかかる。遺跡はかなり広いので、じっくり見るのであれば半日は欲しいところ。

リヤドで見るべき筆頭の観光スポットなのだが、イベントシーズンが終わったので、残念ながら現在は閉鎖中。再開の時期は、今のところ未定。

現時点では、”ディルイーヤ・シーズン”と呼ばれるイベントシーズンの時だけ、オープンさせるという方針の模様。近くまで行き外観を見ることはできるが、中に入ることはできない。

どうしても見たいのであれば、旅行会社のツアーに参加した方がよいだろう。

サウジアラビアの始まりの場所、マスマク城

マスマクフォート

現代のサウジはここから始まったと言っても過言ではない。

国を離れクウェートに滞在していた、サウジ建国の父アブドゥルアジーズ(イブン・サウード)が、リヤドを奪還する戦いに勝利した場所が、このマスマク城である。

建物中はミュージアムになっており、リヤドの歴史が写真や映像で紹介されている。ハンドメイドのお土産をあつかうショップは、かなり充実している。

近くには、アバヤなど伝統衣装を売るスークや、ゴールドスークもある。

ミュージアムの営業時間は、金曜と土曜以外は朝8時から夜の9時まで。金曜日は午後4時から8時、土曜日は朝9時から午後8時まで。ミュージアムは無料。

恐怖のチョップ・チョップ広場

リヤドのチョップチョップ広場

観光スポットというよりかは、ダーク・スポットである。マスマク城に隣接しているアル・サファト広場にそれはある。

あまり表立って語られることはないが、人々の間では、チョップ・チョップ広場として知られる。日本語で言うところの、首切り広場と言ったところだろうか。

かつて、サウジでは頻繁に公開処刑が行われていた。イスラームの休日である金曜日の正午礼拝のあと、罪人がこの場所で首をぶった切られていたのである。礼拝を終え、モスクから出てきた大勢の群衆がそれを見物していたのだろう。

半径1メートルほどに広がる異様な大きさの排水溝を見ると、血の跡がまだかすかに残っている。知らなければ、普通にスルーしてしまう場所だが、実際に見てみるとゾッと寒気がする場所である。

チョップチョップ広場
血を流すための排水溝。血の跡が染み込んでいる。

ローカル感あふれるディラ・スーク

リヤドのディラスーク
マスマク・フォートから徒歩5分ほどの場所にある。アンティーク品、伝統衣装、雑貨、お香など、ジモティーの生活に欠かせない品々が並ぶ。お土産になりそうな雑貨探しにも便利。
目玉は、骨董品市と競りだろう。我々からすると、ガラクタのようにしか見えないものだが、ジモティーにとってはどうやら高値がつくものも多いらしい。

金曜日の午前中は、営業していない。スークに活気が出るのは、午後4時以降。競りを見るなら、金曜と土曜の午後がおすすめ。

異世界感ハンパない、世界の果て

世界の最果て
写真はサウジ観光公式サイトより引用

観光客を引きつけるには、十分すぎるほどのインパクトがある場所。リヤド市内から約90キロの場所にあり、車で片道2時間半かかる。

公共の交通機関などはないので、現地の旅行会社がやっている日帰りツアーを利用すると便利。特にGhazi Toursは、ツアーの日程は決まっているが、旅行者の間でも評価が高い。

カウチサーフィンでも、仲間を集っているのでのぞいてみると良いだろう。

公式サイトでも、ツアーを実施している旅行会社一覧をチェックすることができる。

車でもいけるが、砂漠地帯なので4WDが必要な上、サウジでは運転が荒い人も多いので、ツアーの方がよいだろう。

サウジの歴史を知る、国立博物館

リヤド国立博物館内部

サウジの歴史だけかと思いきや、地球誕生のコーナーから始めるというダイナミックな試みを行なっている。

1階部分では、有史以前の歴史について、そして、2階ではイスラーム教の歴史、そしてサウジアラビアの歴史と続く。

特にイスラームやイスラーム教の2大聖地メッカ、マディーナに関するコーナーは、サウジらしくて興味深い。

チケットは10リヤル(約300円)。所要時間は2時間ほど。営業時間は、金曜日以外は朝8時から夜8時まで。金曜日は、午後4時から8時まで。

建国の父が暮らしたムラッバ宮殿

ムラッバ宮殿

国立博物館に隣接している。建国の父、イブン・サウードが1938年から1953年まで暮らした場所。訪れるなら、午後以降がおすすめ。イベントの関係で時々閉まっていることもある。

リヤドの珍景、ウォーター・タワー

リヤドのウォータータワー

単なる貯水タンクなのだが、形がとってもユニーク。

オリジナルは、スウェーデンにある貯水タンクタワーなのだが、「リヤドでも同じのつくってほしい!!」ということで、スウェーデンの建築家スネ・リンドストロームによって、ここに実現した。

ちなみに彼は、クウェートにも同じ形の貯水タンクと、クウェートのシンボルであるクウェート・タワーも手がけた。国立博物館の近くにあるので、合わせて見ておきたい。


日照り後の雨という詩がアラビア語のカリグラフィで描かれている。

リヤドを一望キングダム・センター

キングダムセンタータワー_リヤド

リヤドの中でも象徴的な建物。99階にリヤド市内を一望できる展望台がある。展望台へのチケットは、63リヤル(約1,800円)。

行くならば、夕方以降がベスト。昼間あたりだと、景色がかすんでいることもあるからだ。砂が舞っている日には、ぼわ〜っとした景色になる。

77階には、世界で一番高い場所にあると言われるモスクがある。タワーには、5つ星ホテルの「フォー・シーズンズ」があり、隣には高級ブランドショップなどが入ったモールが隣接している。

キングダムセンター展望台でリヤドを一望!行き方とチケット購入方法

もう1つの展望スポット、ファイサリヤ・タワー

ファイサリヤタワー_リヤド

ビルにはまった球体が特徴的な高層ビル。サウジアラビアで4番目に高いビルと言われている。

形もユニークだが、球体の中にある「ザ・グローブ」というラウンジが有名。特にラウンジから見える夜景の美しさは、観光客にも人気。ランチは約3,000円から。アフタヌーン・ティーは約5,600円。訪れる際は、公式サイトで予約するべし。

ちなみに、球体の外は展望コーナーになっており、リヤドの町を一望することができる。

サウジの近未来!リヤドの金融地区

リヤド経済地区_KAFD

観光スポットではないが、現在建築中のアブドラ国王金融地区(通称KAFD)では、サウジの近未来が垣間見える場所。

ドバイもびっくりな独特すぎる高層ビル群である。いや、ドバイをも凌駕する圧倒的な迫力である。

そのほとんどは、まだ工事中のものであるが、完成したら中東における金融のハブになりそうな予感。ドバイの金融センターに代わる場所になるかもしれない。

レバノン、バーレーン、ドバイと中東での金融のハブは、時代につれて変化しているのである。

リヤドの町を見ていると、どうにもオイルマネーのウハウハ感が薄い。が、どうやらマネーはここに投じられているらしい。

リヤドカンファレンスセンター
キング・アブドゥルアズィーズ・カンファレンスセンターは、特に目をひく建築物。

リヤドのおすすめレストラン

首都リヤドには、日本食や中華、イタリアンなど洗練されたレストランが豊富。特に日本食レストランの多さには驚かされる。

スタバやおしゃれカフェも充実している。中級レストランであれば、1食あたり1,000円〜。モールに行けば、マックやKFCなどおなじみのファストフード店なども並ぶ。

サウジ料理が楽しめることで知られるのが、「ナジュド・ヴィレッジ」。観光客に人気なのはもちろんのこと、各国の要人なども訪れる場所。

レストランは、ナジュド地方の伝統的な作りをした建物になっている。郷土料理だけでなく、この地の伝統的な雰囲気を感じるのにも、ぴったりな場所だ。

サウジ料理のカプサ
サウジ料理名物の「カプサ」。ご飯に丸焼きチキンや羊、エビなどが乗っかっているダイナミックな料理。ナジュド・ヴィレッジにて。

新興都市と言われるリヤドだが、それでも人口690万人を誇る大都市であることに変わりはない。人が多ければ、それだけ見どころもある。

先に紹介したディラスークの他にも、リヤドには土曜にだけ開かれるファーマーズ・マーケットや、アラブの伝統楽器「ウード」を扱う専門店が並ぶスークなど、大小さまざまなスークがある。

デーツの収穫時期にだけ開かれるデーツ・マーケットもある。デーツ大国であるサウジならではだろう。

日帰りでいえば、先の「世界の果て」の他にも、4WDで砂漠をめぐる砂漠アクティビティなんかも可能だ。このように見ていくと、結構見どころがあるのがリヤドである。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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