ドバイでは男女かまわず香水をつける人が多い。香水をつけるのが、一種のマナーみたいにもなっている。
同時に、高級ホテルや店先でアラブ風のお香を焚いている店が多いので、香りに出会う機会は多くなる。
手軽に香水が買えるパフューム・スーク
ショッピングモールでも香水は充実しているが、より自分の好みにあわせた香水を買うなら、パフューム・スークだ。
観光スポットとしても知られている場所だが、現地のアラブ人たちも買いに来る。
なによりスークで買う利点は、その安さにある。最近はインフレ気味で、もとから高い物価がさらに高くなりつつあるドバイ。
そんな中、お安く香水を手にいれることができるスークはありがたい場所である。
スークには、何件もの香水屋が集まっている。だいたいどこも似たり寄ったりだが、扱う香水の種類が結構違うこともある。
店の雰囲気やディスプレイで、これ!というものに入ってみるのがよいだろう。
オリジナル香水を作ってみる
私が今回訪れたのは、ゴールドスーク近くにある「Real Perfumes(リアル・パフューム)」という店。店には100種類近くの香水がおいてあった。香りのバーのごとしである。
小さなショップが連なるパフューム・スーク
理科の実験室みたいな香水ショップ。店によって品揃えは結構違う。
ずらっと並ぶ香水を前に呆然としていると、バーテンダーならぬ、香りの調理師が「何にしやしょう、お客さん。どんな香りがお好みです?」と聞かれる。
ちなみに、ドバイのスークで働いているのは、現地のアラブ人たちではない。
その多くがインド、パキスタン人である。ドバイで長らく商売をしているためか、英語、アラビア語に堪能である。
インド人といっても、インド全土からまんべんなくきているわけではない。ドバイに住むインド人の多くが、インド南部にあるケララ州からやってきている。国内でも共産主義が強い場所で、仕事をもとめて多くの人が出稼ぎにでている。
店で働く香りの調理師も、そんなケララからやってきたのだという。
とりあえず好みの香りやイメージを伝えると、それに見合った香水瓶を出してくれ、香りをチェックすることができる。
ドバイっぽい香水が欲しかったので、ウードやアンバー、ローズといったアラブ定番の香りをミックスしてみる。
ダイナミックに香りを調合中
オリジナル香水を12ミリの小瓶にいれて、1つ40ディラハム(約1,200円)である。
ちなみにこちらが、香水の料金表。
6ミリボトル:25ディラハム(約750円)
12ミリボトル:40ディラハム(約1,200円)
30ミリボトル:65ディラハム(約1,950円)
ミックスする香水の種類ではなく、容量で値段が決まる模様。
香水ショップでは、キラキラ香水瓶も売っているので、そちらにいれてもらうことも可能。香水瓶は1つあたり10~20ディラハム(300~600円)。
スークでゲットした香水瓶。安いのだが、作りは本格的。そのクオリティの高さにびびる。
取っ手の部分にも装飾がほどこされている
この店では、名前入りのステッカーを小瓶に貼ってくれた上に、丁寧な包装をこころがけていた。
箱に入れてお持ち帰り
この店で一番不人気の香水ください
これだけ香水があると、普通に香水を買ってもおもしろくない。ということで、店で一番不人気の香水も買ってみることにした。
香水瓶は透明なので、量が減っているほど人気の証拠だ。よって、香水の人気、不人気が一目瞭然でわかる。
あきらかに店で一番不人気の香水だったのがこちら。青汁である。いや、青汁本人ではないのだが、見た目は完全に青汁である。
草を煮詰めたような自然を感じさせる香りである。そこまで、嫌われる理由もよくわからない。
この青汁こと、「クス(Khus)」は、主にインドでとれるベチバーと呼ばれる草から抽出されたものらしい。
店ではほぼガン無視される香水だったが、実はシャネルNo5など名だたる高級香水にも使われているのだとか。嫌われ者だが、めちゃポテンシャルが高い香水であった。
こんな風に、いろんな香りを楽しむことができるのが、パフューム・スークである。
パフューム・スークを訪れる時の注意点
ちなみにパフュームスークへ行く場合は、金曜の午前中は避けたほうがいい。金曜日はイスラーム教の休日である。スーク周辺はゴーストタウンのように静まり返っている。
ゴールドスークやオールドスークと違って、閉まっている店が多いからだ。
パフュームスークがにぎわいを見せるのは、金曜日の日暮れから。この時間帯になると、多くの店が開き始め、現地のアラブ人買い物客もやってくる。
うろうろとしていると、たまに「うちの店にいいのがあるよ」と言ってくる輩がいる。マイルドな客引きである。
ついていってもいいが、大半はしょぼいショップだったりするので、興味がない場合は断るべし。
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