オイルマネーでウハウハな国というイメージが強いサウジアラビアだが、果たして観光客の財布には優しい国なのだろうか。
実際にサウジを観光して、かかった旅費と現地の物価をご紹介。
湾岸諸国ではダントツ安い
ドバイやクウェート、オマーン、バーレーンなどを旅してきたが、サウジの物価の安さは格別である。
むしろ、えっ!?こんなに安くていいのと拍子ぬけするほどだった。
以下が実際にかかった費用である。
3泊4日分の旅費
観光ビザ代:670リヤル
サッカー試合チケット:50リヤル
SIMカード & ネット1GB:30リヤル
ホテル代(3泊あたり):800リヤル
食費:120リヤル
移動費(Uber):280リヤル
国内航空券(ジェッダ−アブハ間):420リヤル
合計 2,370リヤル(約7.1万円)
1リヤル=30円
ビザ代が約2万円というのがまずでかい。しかし、ビザ代を差し引けば5万円ほどで、まかなえたことになる。
同じ日程でドバイやオマーンを旅すれば、それ以上かかること間違いなしである。
ホテルはクオリティの割にリーズナブル
サウジはまだ観光業が発展途上のため、ドバイやオマーンに比べると5つ星ホテルの数が少ない。飛び抜けてスーパーラグジュアリーなホテルがあるわけでもない。
私が今回泊まったのはジェッダの4つ星ホテルだが、1泊あたり6,000円程度である。部屋は広く、朝食も申し分ない。このクオリティで6,000円とは安すぎる。
ジェッダで泊まったKaram Jeddah Hotel。部屋は広々としていて、旧市街にも歩いていけるので便利。
ちなみにホテルの価格帯はこんな感じ。
ホテル料金の目安
ラグジュアリーホテル:1.5万〜
中級&ビジネスホテル:5,000円~
格安ホテル:3,000円〜
移動費は地元のタクシーよりもUberが安い
サウジの都市であれば、どこでもUberが使える。何より驚いたのは、イエメン近くの小さな町、アブハでも使えたことだ。Uberだと1キロあたり5リヤル(約150円)ほど。
街中のタクシーだと、価格は2倍以上になる。ちょっとした市内移動であれば、街中のタクシーでも500円程度でまわれたりする。
サウジは国土が広いので、都市間を移動するのには飛行機が一般的。それゆえに、飛行機代も安い。費用を抑えたい人であれば、格安航空会社のフライナス航空をおすすめする。
時間がある人はバスや車でのんびり移動するのもありだろう。ただ、忘れてはいけないのはサウジの国土は日本の5倍あるということ。
お金をかけずとも観光ができる
ホテル代が安いことに加え、この点が大きいだろう。ドバイやオマーンだと、観光するには必ず金がいるのだ。砂漠ツアーやグランドキャニオンなど、特別な車がなければ行けない場所が、観光のハイライトだったりする。
むしろお金をかけなければ観光ができない、といっても差し支えない。ディズニーランドのようなものである。
一方で、サウジは街中を歩くだけでも観光は成立する。特にジェッダは、古くからある町で、ただ歩いて見て回るだけでも楽しい。この程度でも十分だ。
ジェッダの旧市街。オスマン帝国時代の美しい建造物にあふれた地区。
ただし、都心から離れた世界遺産や遺跡を見に行く場合には、ツアーに参加したほうが便利。その場合には、9日間ツアーで50万ほどとかなりお高めになるが。
サウジ観光は、そうしたツアーに加え、個人でもお金をかけず十分に楽しむことが可能なのだ。