引越するのに物が多すぎる!捨てられないものを手放すためにやったこと

またか・・・数ヶ月おきに国を移動するノマド生活から、ようやく夢の定住生活を手に入れられたと思ったのに。また引越しである。移動生活は慣れたものだが、それでも腰は重い。

引越し準備を始めると、物の多さに気づかされる。ようやく定住できる自分の家が見つかったという気の緩みから、冬眠前のリスのごとく、無意識のうちに物を溜め込んでいたらしい。

物が捨てられない

どう考えても、スーツケースには入りきらない量である(基本的に引越しはスーツケースのみでやる)。今回は、常夏のマレーシアから、冬のドイツに移動なので、衣類は冬物がメイン。この時になって常夏マレーシアで冬物を販売しているありがたみを知った。

ちなみにマレーシアのユニクロでも秋冬になると、ヒートテックが並ぶ。それをジモティーが買い込み、冬の日本やヨーロッパを旅するというシステムになっている。

冬物は、とにかくかさばるのだ。家具付きの家だというのに、マイホームに浮かれて、新しい家具まで購入してしまったし。どうすんだこれ。

今までならば、段ボールにつめて、倉庫がわりにしている日本の実家に送り返していたところだが、今回ばかりは考えた。

待てよ・・・

送り返したところで、今後これらを使うのだろうか

中にはマレーシアに持ってきたものの、ほとんど手付かずのものもたくさんある

今まで使っていないのだから、どう考えても今後も使いそうにない

今後も使わないものに、郵送料を使って送り返してどうする・・・

というわけで何も考えず倉庫にぶち込むのではなく、1つ1つの物と向き合い、断捨離をすることにした。と言っても難しい。どれも愛着や思い出のあるもの。捨てがたいのである。それに新品のものもあり、せっかく買ったのにもったいない、という呪縛にとらわれる。

物を捨てるという後ろめたさ

まずは、これらのものを持つメリット・デメリットを書き出してみた。するとどうだろう。デメリットしかないのである。書き出してみてわかったのが私の場合、物を捨てる後ろめたさの方が、大きいということがわかった。

というわけで、物を捨てない戦略で行くことにした。つまり、他人に譲ったり、売ったり、寄付をするという戦法。これならば、自分の手元からは離れるが、引き続き誰かがそれを使ってくれるので罪悪感が薄れる。

物を手放すことで生まれる新たな出会い

衣類は古着屋や寄付へ(マレーシアでは寄付ボックスなるものが、そこかしこにある)。家具などは、リサイクルショップへ。マレーシアなので買取価格は低いが、高く売れるより、それでも誰かが使ってくれるという方が嬉しかった。しかし、ブランケットや絨毯など、常夏マレーシアでは全く需要がないものは、引き取りさえ不可であった。

これらで捌けないものもあった。例えば、植物。マレーシアに来て以来、熱帯植物を育てることにハマり、色々と買い込んでしまったのだが、転居に伴いすべてどうにかしなければならない。というわけで、コンドミニアムのコミュニティグループで引取り手を探したのだが、意外やすぐに見つかった。

マレーシアでは、熱帯植物を観賞用に所持している人が多く、需要が高い。ご近所さんに引き取りに来てもらったが、彼女もまた誠意を持って植物を育ててくれそうな雰囲気だったので、一安心。単なる植物の取引なのに、この嬉しさはなんだろう。

そして新品の柔道着(異国でも柔道をやろうと思いつつ、やらないまま終わった)。これもリサイクルショップでは引き取りNGだったので、柔道場を探し、手渡しで持っていくことにした。てっきりマレーシア人の先生かと思いきや、日本の方であった。柔道の稽古を見学させてもらったり、柔道トークに花が咲いた。驚いたことに、日本人よりもジモティーの方が多い。私がドイツに行くということを告げると、残念そうであった。こちらも残念である。もっと早く来ていればな・・・

もう柔道はやらないだろう・・・そう思って、私は自分の黒帯もどうぞ使ってください、と差し出した。けれども、先生は「これは記念品だから、持っておくと良いですよ」と静かに言った。

その時私は、手放してはいけないものもあるんだな、と思った。

物を手放すのは大変

手放していく過程で思ったのは、買うのは易し、手放すのは難しである。処分したいものをかき集めて、寄付ボックスに持って行ったり、リサイクルショップに売りにいくことの大変さよ・・・

いかに何も考えずに、物を買い、溜め込んでいたか。今回は、思い出のある品々も多く手放した。異国の地で出会った伝統工芸品などなど。けれども、物を手放したところで、思い出は消えないと考えれば、気は楽である。

自分の好きなものに囲まれた部屋に、ついつい憧れてしまう。しかし、もはや私の生活スタイルでは、物をキープしておくことは不可能なのだ。次々と転居する生活では、物を持つことを諦めなければならない。

今までは物を手に入れること=新品を買うこと、としか思っていなかった。けれども、いろんなものを手放していくうちに、中古品を買って済ませることも選択肢に入れるようになった。そしてとにかく、衝動買いはしない!に尽きる、である。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。

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