マレーシアの不思議な店員その1

日本ではあまり遭遇することはないが、海外にいると無愛想な店員というのはたまにいる。もちろんここ、マレーシアもその例外ではない。

イメージ的にも、のんびりしている人がいて、愛想がいい人が多いと思っていたマレーシアだが、初めての無愛想店員の出現には、少々ひるんだ。

えっとお、セルコムのトップアップをお願いしますー(SIMカードに前払いでチャージしている)

は?セルコム?

トップアップでいいの?

んで、いくらよ?

ひえっ。なんか怒ってる・・?怖い・・・

相手はインド系の若い店員である。無愛想店員が怖くなり、もうこの店に来るものか!と思ったが、家に一番近いコンビニなのでそうもいかない。何度か無愛想店員に遭遇してからは、無愛想店員がいないかを確認して、店の中に入るようにした。

しめしめ、無愛想店員は、昼のシフトなんだな・・・

なんとも情けない行動だが、ガラスのハートなので大切に扱わなければならない。

しかし、ある日急いでいたためか、昼の時間に間違って入店してしまった。

そして、やっぱりいた!

無愛想店員。

うわー、最悪やと思いきや、今日ななんだか様子が違う。店員の顔には、うっすら笑みがこぼれている。

えっとお、セルコムのトップアップお願いしますー

あら、セルコムのトップアップ。お安いご用で。いくらにします?

え、なんか今日は優しい・・・と思った瞬間これである。

あーた何歳なの?どこから来たの?マレーシアに来てどれぐらい?結婚してるの?結婚する気はあるの?何の仕事しているの?どこの会社で働いているの(←マレーシア人はなぜかこの質問をよくする)

終いには

家賃はいくらなの?給料はいくらなの?

流石にプライバシーをマーライオンのごとく垂れ流すのはためらわれたため、ちょいちょい偽の情報を混入させて、なんとかその場をしのぐことに成功した。

婚活のスピードデートでもこんな質問攻めを食らうことはないだろう。というかこんなに質問してくる店員なんか、初めてだ。

無愛想店員だと思ったが、やっぱり人間なのだ。不機嫌な時もあれば、興味津々な時もある。というわけで、相変わらず同じコンビニ通い続けている。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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