呪い?トラブルが続出するマレーシアの家

噂には聞いていたが、マレーシアの家に住んでいるととにかくいろんなトラブルに見舞われる。

まだ引っ越して2ヶ月だというのに、引っ越してから立て続けに不具合が生じている。この家は呪われているんじゃないか、と思うほどだ。

地獄絵図と化したキッチン下のシンク

引越しも完了してルンルンの初日。何気なくキッチンの下のシンクを開けてみて愕然。

ぎゃっ

と楳図かずお漫画の主人公たちもびっくりのホラー映像が広がっているではないか。前の住人が生ゴミをここで保管していたのだろう。シンクの中は、ウジのような小さな虫でびっちりと装飾されている。

うげええええ

つい数十秒前までは夢のマイホームだったのに、こんな家に住んでられるか!である。入居前にはしっかりとクリーニングが施されていたのだが、どうやらここだけは見逃されていたらしい(実際に入居前にも私はスルーしていた)。

どう考えてもこれ、特殊清掃が必要なレベルだろ・・・

早速、エージェントに連絡を取ろうとも考えたが、週末なのですぐに対処してくれるかはわからない。というか、こんな場所でご飯を食べることなどできない。

ええい。

もうこうなったら自分でやったる。

ということで入居して初日は、掃除用品を買いに出かけ、清掃業者のごとく特殊掃除に勤しむのであった。内見の際に元の住人には会っていたので、そいつの顔を思い出しながら、「クソが」と毒づくのであった。そもそも南国のマレーシアで生ゴミを常温保管するなんて、非常識すぎるダロ!

結局、特殊清掃には丸2日かかった。そして素人ながら特殊清掃をこなしたところで、「清掃のプロも目指せるんじゃね?」と、無駄な自信だけがついたのであった。

すぐ切れる電球

入居3日目にして、いくつかの電球がお亡くなりになった。こちとら、ええ?としか言いようがない。今まで15軒ぐらいの家に住んできたが、住んで1週間目で電気が切れるのは初めてである。このあたりから、「やっぱりこの家は呪われているに違いない」と思い始める。

というわけで、フィクサーを召喚する。私が住んでいる建物は、専用の業者というかフィクサーがおり、「電気が切れたー来てー」と、軽いメッセージを送るだけで、参上してくれる。

おいおい、電球ぐらい自分で変えろよ、と思うだろう。

私もそう思うし、そうしたい。しかし、電球を変えるのにも一苦労なのである。自分でも一度やって見たが、電球カバーが独特な形をしているせいか、電球を変えるたびに天井のコンクリが剥がれていくのである。つまり家が破損していくのである。おまけに、ピッタリとサイズが合う電球を探すのも、一苦労である。

であれば、電球の購入と、電球入れ替えをセットで行ってくれるフィクサーに頼む方がラクチンである。もちろんお金はかかる!ということで、電球を新調する度に、リンギットが飛んでいくのであった。

シャワーの水漏れ

さらにシャワーの水漏れである。シャワーの栓をきっちり閉めてるのにも関わらず、水がポタポタと滴る。大量ではないので、しばらく放置していたが、やっぱり気になる。気になって朝起きた後も、憂鬱だ!

ということで、フィクサーを召喚してみてもらったところ、

「まー、気にしなくていいんじゃね?」

とのことであった。問題は蛇口の栓が劣化しているとのことなのだが、新しい蛇口に変えると3,000円以上かかるから、見過ごしてやりなよ、というフィクサーらしからぬアドバイスであった。直すだけが解決策ではないということか。まあ、良心的といえばそうなのだが。

時が経つにつれ、それほど困るわけじゃないから、どうでもいっかということで、今に至るまで放置したままである。

10分しか使えない掃除機

マレーシアの家は、家具や家電、生活に必要なものが全てそろったタイプの家も多い。私の家もその手なのだが、入居1週間目で掃除機を使ってみたところ問題が発生。

電源を入れているのに、10分ほど経つと掃除機が勝手に切れる。コンセントを差し直したりしてもダメである。故障かなと思い、日にちをあけてもう一度動かしてみると、使えるもののやっぱり10分しか動かない。

なんじゃこりゃ。

キッチンの蛇口が故障&水道漏れ

おいおい、またかよ。もはやトラブルは、毎月のイベントと化してた。キッチンに浄水の蛇口があるのだが、蛇口を閉めても、水が滴り落ちる。シャワーの比ではないぐらいの水量だ。なんとか、蛇口の元栓を閉める、という対策しのいでみたものの、毎回蛇口の元栓をクイクイやるのは、やるせない。

おまけに、キッチンシンクの排水管が漏れているではないか。排水管の漏れは、排水管と壁がうまく接合されていないことが原因である。ど素人が見ても、拙すぎる作りである。しょうがないので、マスキングテープやホームセンターで買った強力接着剤を使ってみるものの、やはり漏れてしまう。

完璧に直すなら、工事が必要なレベルだと思うが、今のところフィクサーによる応急処置と、蛇口の交換で、なんとかしのいでいる。まあ、壊れたらまたその都度直していくしかないな・・・

というわけで、トラブルに見舞われるうちに、家の配管まわりに謎に詳しくなる、というのがマレーシアの生活らしい。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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