マレーシア生活できついと感じること8選。在住者のリアルボイス

マレーシアは、日本人が住みやすい国と言われるだけあってか、中東に比べればいろんな面で暮らしやすいと実感している。

ただ、それでもやってきた当初はマレーシアの流儀に馴染めず、苦しんだこともあった。というわけで、マレーシアできついなあ・・・と個人的に感じたことをご紹介。

1.歩ける場所が少ない

首都クアラルンプールも含め、マレーシアは車社会。よって町も歩行者など存在しないと言わんばかりの町づくりがなされている。

歩道があればラッキー。歩行者専用の信号があれば、御の字といった状態(信号がない車線を全力でダッシュして横断するのが基本スタイル)である。ただ信号も壊れていることがよくあるし、歩道もほとんど利用者がいないので、落とし穴があったり、コンクリが大破していることもある。マレーシアで歩くのは一苦労なのである。

中心地や観光地に行けば、歩くところはあるが、それも限定的。マレーシアに住むエクスパット仲間は、「マレーシアはマジで歩けるところが少なすぎて嫌だ」と、ぼやいていた。そもそも歩いたとしても、日中はとても暑いので汗だくになる。すまし顔でるんるんと、町歩きを楽しめないのが、残念ポイントである。

2.年中蒸し暑い

これはおそらく人によるだろうが、私はとにかく蒸し暑いのが苦手である。ドバイに住んでいたため、一年中暑いことや、四季がないことには特に問題を感じないのだが、蒸し暑さだけは許せなかった。

日本の夏の蒸し暑さに比べれば、幾分かはマシだが、これが年中続くと結構しんどいと感じることもある。ちょっと外に出ただけでも、汗をかく。おかげで、洗濯の回数が増える→洗濯物が傷みやすくなる→新しいものを買う、というループが高速で回転する。

細かいことだが、マレーシアに来て以来、顔の毛穴が年中オープン状態になっている。これは自然現象なのでしょうがないのだが。しかし、これを打開すべく、やれ美容液やレーザー治療など、スキンケアにお金をかけがちなのは否めない。

3.コミュニケーションが取りづらい

移住当初から今に至るまで感じているのが、これ。マレーシアでは英語が通じるのはありがたいのだが、半分ぐらいの人が何を言っているのかわからないほど、訛りが強い英語で話す(特に華人の人々)。

これにより、英語を話しているが、英語でコミュニケーションが取れないという謎の状況が発生する。これは私だけの問題かと思いきや、英語がネイティブレベルの知人も同じようなことを言っているため、確信に変わった。これにより、しっくりこないコミュニケーションが日々積み重なることで、ちょっとした虚しさを感じる。

英語だけでなく、マレー語や中国語ができないと、きついなあと思うことがある。英語は公用語になっているが、生活において英語は決してどこにでもアクセスできるフリーパスではない。ローカルな店や交通機関の運転手さんには、英語が通じないこともあるし、中華系のイベントでは、中国語で行われているところもある。

またコミュニティによっては、マレー語オンリー、中国語オンリーなところもあり、英語だけではなかなかローカルコミュニティに入っていけない辛さや疎外感をたまに感じる。

4.公共のトイレが綺麗でない

公共のトイレに格段の清潔さを求めているわけではないが、マレーシアで公共のトイレに行くとがっかりすることが多い。空港、巨大ショッピングモール、おしゃれなレストランでも、期待を膨らませながらいくが、トイレの扉を開けてはがっかりする。

基本的にマレーシアのトイレは、トイレットペーパーはトイレに流せない。そのためゴミ箱に毎回入れなければならないし、トイレシャワーを使う人も多い。その結果、便器だけでなく床も水浸しになっていることが多い。

この程度ならまだ問題ないが、一番悲しかったのは、ゴッキーの出現である。それ以来、トイレに入る際には、ゴッキーチェックをしている。

こまめに掃除しているっぽいのだが、なんとなく雰囲気が好きになれない。いや、トイレの雰囲気が好き、なんていうやつはこの世にいないと思うのだが、なんとなく「うう」と思ってしまうのである。

5.虫との同居生活

マレーシアで虫に悩まされない日々はない、と言っても過言ではない。今住んでいる家では、どれだけ家を綺麗にしていても、コバエがわく。コバエを殲滅させたる!と宣戦布告したものの、ベトナム戦争のように泥沼化。しまいには、もはやコバエを仲間だと思って生活した方が楽なのでは?という、よからぬ発想に至っている。

よく行くローカルスーパーで、店内で謎の羽アリ?が大発生すると言う事件が起こったことがある。顔にも平気で飛んでくるので、「ぎゃっ」と私はおののいたが、ジモティーたちは、全くもってノーリアクションなのである。顔に羽蟻が直撃しても、「あれ、風が吹いた?」というレベルである。

つ、つええええ

そう。虫なんて慣れれば空気と同じらしい。私もいつかあんな風に強くなりたい。そう思いながら、コバエとの戦いを続けるのであった。

6.公共の交通機関の格差

辛いというより単なる愚痴なのだが、首都クアラルンプールでもあまり公共の交通機関は発達していない。180万人という都市にしては少なめの人口ゆえか、運行本数が少ない。

よければ大体6分おきぐらいにくるが、バスや長距離の列車だと、30分おきだとか、数時間おきに1本というものもある。車で移動した方が早いことの方が多く、長距離だと移動費が結構かさむのである。車を所有していない人ならではのつらさである。ちなみに電車は大体時間通りに運行しているが、バスには時刻表などというものは、ほぼ存在しない。

バスにも一言申したい。バスの車体を一律でアップグレードして欲しい。人が多くすむエリアであれば、最新のピカピカバスなのだが、私が住んでいるエリアのバスはいつも利用者が少ない。そのせいか、オンボロバスがあてがわれている。バスなのに、ゴッキーが現れることもしばしば。

住むエリアや地区によって、公共の交通機関にかなり格差があるのだ。

7.娯楽・イベントが少ない

マレーシアに来てからというものの、結構ヒマを持て余すようになった。色んなアクティビティを探してみるものの、ひっかからないこともしばしば。アート・カルチャー系イベントや古本屋巡り、天体観測などなど叶わなかったものも多々ある。

よって、マレーシアで提供されているアクティビティや娯楽に自分が合わせていく必要がある。逆に言えば、今までやらなかったことに挑戦する機会が多くなるともいえる。

少ない、といえば、本国マレーシアなのに、マレー語の教室が少ない。むしろ日本語や英語の方が多く、マレー語のレッスンを行なっている教室は片手ぐらいしかないのである。そのいくつかに問い合わせても、途中で連絡が途絶える、レッスンが始まるのは2ヶ月後など、不可解な状況に遭遇。それに伴い、マレー語を学ぶ意欲も消失した。

また、日本のように国内の観光スポットが充実しているわけでもないので、気晴らしで旅行に行く場合は、タイやインドネシア、ベトナムなどの国外旅行に出かけるハメになる。これはこれで楽しいが、気づいたら出費がかさむこともしばしば・・・

8.謎の質問をされる

ジモティーと話すと毎回聞かれるのが、「何年マレーシアにいるの?」「あとどれぐらいマレーシアにいるの?」と言う質問。前者はまだ分かるが、後者は意図がよく分からない。未来のことなんてわかるわけないだろ。こっちが聞きたいぐらいである。

しかし、短期滞在者か長期滞在者かを見定める意図で言っているのなら・・・。長くいるなら仲良くするけど、短期なら別に、といったことなのだろうか。これは私の考えすぎかもしれない。

その他にも、家賃いくら?給料いくら?と言ったプライベート侵害系の質問もされるが、「どのくらいマレーシアに滞在するつもりなのか」と言う質問はぶっちぎりで、嬉しくない質問である。

とまあ、きついと思うことはわんさかあるように思えるが、マレーシアだけに限らず、異国で生活すればどこの国でもあると思う。しかし、実は慣れるとそうでもなかったり、対処法によってはポジティブに受け止められるものも多くあるのだ。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。

管理人をフォローする
マレーシア
シェアする
進め!中東探検隊