ドバイの宗教は?知らないと損するイスラーム教のルール

ドバイがあるアラブ首長国連邦(UAE)は、全体の人口の8割近くをイスラム教徒が占める国だ。ゆえにイスラム教の国である。

一方で、人口の8割が外国人を占めるドバイは、フィリピンやインドといったアジア圏からの出稼ぎ労働者も多く、日常生活においてもさほどイスラーム色を強く感じる場面は少ない。

イスラームの国でもお酒は飲めるの?

イスラームでは一般的にお酒は禁止されている。そのため、スーパーやコンビニでお酒の販売や購入はできない。

しかし、ドバイ、アブダビに関してはホテル内のバーやレストラン、もしくはアルコール提供ライセンスを持つ一部の店であれば、お酒を飲むことができる。

一方で、ドバイから20分ほどの場所にあるシャルジャではホテルでも一切アルコールは飲めない。アラブ首長国連邦は7つの首長国からなる国だが、このシャルジャは、唯一お酒がNGである首長国なのだ。サウジアラビアの影響が強く、厳格なイスラームに則る風潮があるからだ。

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イスラム教の国ならではのルールとは?

お酒が飲めることもあり、週末のバーやクラブは若者たちで大いに盛り上がる。こうした誘惑ゆえか、お酒をしっぽり飲むイスラム教徒たちを見かけることも少なくない。ちなみにお酒に関しては、酩酊しない程度であればOKとして飲酒を認めているイスラームの学派もあるのだ。

渋谷や六本木の光景となんら変わらないが、注意しておきたいこともある。それは、公共の場で泥酔した姿をさらしてはいけないということ。

所定の場所で飲むのはOKだが、それを公共の場に持ち込んだら即アウトだ。新橋駅で見かけるリーマンのように、千鳥足で歩いたり、駅のベンチでカバンを抱えて寝るといった行為は、あってはならないのである。

お酒はその場で私的に楽しめ。公共の場にまで持ち込むな。これは心に命じておきたい。

その他、ドバイでよくニュースになるのが、未婚の男女関係や性に関するものである。

数年前には、未婚の日本人男女が路上した車中で、泥酔したまま性行為に及んでいるところを私服警官に発見され、罪に問われた。

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性同一性障害のシンガポール人が性別は男なのに「女装」しているということで、拘置所に移送されたケースもある。

また、イギリス人男性がバーにて、偶然自分の手が他の男性客の臀部に触れてしまったことで、罪に問われるなど、お酒は飲めてもやはりLGBTや未婚の男女関係には、イスラーム的な考え方が適用されていることを知っておきたい。とはいえ、ドバイ市内にはゲイバーもあるのだが。

服装に関しては、肌を露出させない格好が好まれると言われるが、この点は日本人はあまり気にしなくてもよいのではないかと思う。

モールやレストランは冷房が効きすぎて寒いこともあり、カーディガンを羽織るぐらいがどの季節もちょうどいい。

むしろこれは欧米人やロシア人たちに対してである。

道端を歩いていると、「ぎゃっ!」とこちらが驚いてしまうような、水着同然で街中を歩く欧米人や、セクシーな衣装で肌を露出しまくっているロシア人など、もう目のやり場に困る人々もたまにいる。


ホテルのプールやパブリック・ビーチではもっぱらこのような人々がいる

1990年代前半には、旧ソビエト連邦圏からの観光客が買い物目当てでドバイに押し寄せるようになった。

ビーチでセクシーな格好をし、奔放に振る舞うブロンドのロシア人女性たちを見て、子どもや妻がロシア人みたくなってしまったらどうしようと懸念する現地の男性も当時はいたという。

当時は、欧米人やロシア人との文化のギャップに驚く光景がみられたが、今ではそれがドバイのアイデンティティでもある。肩や背中を露出させた女性の横で、体の線を覆い隠すアバヤ姿の女性が行き交う。様々な文化が行き交うのがドバイである。

様々な宗教に対してもオープン

UAEはイスラームの国であるが、国内には教会やシーク教の寺院もあり宗教の多様性も存在する。ドバイ人口の大半を占めるのがインド人であるため、ヒンドゥー教の新年の祭り、「ディーワーリー」も大々的に祝われる。

最近では中国人観光客も激増しているため、中国の春節の時期になると、そこかしこが春節仕様になる。ドバイのムハンマド首長も中国語で春節を祝うほどだ。

クリスマスには、クリスマスマーケットが開かれるし、どこもかしこもクリスマス一色になる。日本と同じく、クリスチャンでなくても商業的に楽しむ人々が多いようだ。


ドバイの観光名所の一つ、マディナット・ジュメイラで開かれたクリスマスイベント

イスラーム教について知ろう!

イスラームについて知る機会も提供している。イスラームやUAE文化について知るには、ちょうどよい機会だろう。


ドバイにあるモスクの一つ

ドバイのジュメイラ・モスクでは金曜日以外の10時から11時に、モスク内を見学できるツアーを開催している。通常モスクは、イスラーム教徒以外は入れない場所なので、こうした場所を提供しているのは貴重だ。

また、ドバイのバスタキヤ地区にあるシェイク・モハメッド・文化理解センターでは、UAE人ガイドがイスラームに関する質問に答えてくれたり、地元の料理を食べながらイスラームやUAEに関して学ぶツアーも開催されている。

ドバイやアブダビに関しては、イスラームの国とはいえイスラム教徒でなくても、気軽に旅行ができる場所になっている。一方で、もう少しイスラームな雰囲気を感じてみたい!という人であれば、ドバイから車で20分ほどの場所にあるシャルジャを訪れることをおすすめする。

ドバイの雰囲気とはうってかわり、町の至る所でイスラームっぽさを感じることができる場所だ。

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