世界三代珍味!キャビアは本当においしいのか?実際に食べてみた

異国に行ったら、必ず行く場所がある。

それが市場だ。国は違えども、同じ人間なので、市場に置いてある品ぞろえは、それほど代わり映えはない。だいたい、見慣れた野菜や果物が売られているといった具合である。。

けれども、その売り方に特徴があったり、見かけないものも紛れ込んでいるので、そうしたものを見つけたく、マーケットに足を向けているのかもしれない。それと、単純に観光スポットでは触れることができない、ローカル感に出会うことができるからだ。

アゼルバイジャンの首都バクーで、市場に立ち寄った時のこと。


バクー市内のグリーン・マーケット

カスピ海に面するアゼルバイジャンは、キャビアでも有名。同じくカスピ海に面するロシアやイランは、キャビアの一大輸出国である。

私は、いままで世界三代珍味を口にしたことはない。そして、珍味に期待もしていない。なぜなら、「世界三代珍味といっても大したことないぜ〜」という噂を頻繁に耳にするからである。

食べれないやつが負け惜しみで、「大したことはない」といっているのではない。実際に食した人間が言っているのだ。じゃあ、大したことないに違いない。

ということで、世界三代珍味を口にする日は来ないだろうと思っていたが、思わぬ形でキャビアを食すことになった。しかも、タダで。

それが、市場にあった鮮魚コーナーである。

世界三代珍味を味わうのに、「試食」というのは、若干アンフェアな気もするのが、まあよい。

鮮魚コーナーのおっさんが、「食べてみい」とアゼルバイジャン自慢のキャビアすすめてくるのである。

キャビアと一口にいっても、粒の大きさによって値段も味も違う。キャビアは、主にカスピ海に生息するチョウザメからとれるのだが、チョウザメにも何匹が種類がいるのである。


アゼルバイジャンのキャビア。粒の大きさによって値段も異なる。一缶あたり約1万円。三代珍味は安くない。

おっさんにすすめられるがままに、3種類のキャビアを試食。塩気のある小粒のイクラを食べているような感じである。

大したことがない、というのには早急だが、食べ方を変えればこれはずいぶん美味な珍味になりそうである。

日本人から言わせれば、イクラの方がうまいという人もいるだろう。むしろ、キャビアなんて必要ねえ、とでも言わんばかりである。

確かに、日本人にとしては、イクラの方が馴染みがあるし、日常的に食べているので美味しいと感じる。私が思うに、組み合わせの問題かと思う。イクラだったらご飯に合うし、キャビアだったらやはりパンとチーズがぴったりくるような気がする。

キャビアは近年高級食材と言われているようだが、それもひとえにチョウザメの生息数が減っているからである。ソ連時代は、国が管理していたらしいが、ソ連崩壊後は乱獲されずいぶん数が減ったのだという。

高級食材、というのには大げさすぎるが、食べ方によっては美味といえそうなのが、キャビアである。

ちなみに、この市場のディスプレイ力はケタ外れであった。どこでも見かける野菜や果物でありながら、形も色も整っており、それがさらに美しく並べられている。まるで千疋屋の果物ごとく、商品が美しく見える。


立体的に飾る、というのが商品を美しく見せるコツらしい

通常であれば無造作に置かれがちな、ニンニクも行儀よく直立

身近な食材でありながら、これほどまでに行儀よく並べられると、まるで「どなたさん?」と尋ねたくなるように、見知らぬ食材を見ているような気分になる。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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