メチャ簡単だった!ドバイで運転免許を取得する方法

UAEで運転免許を取得することにした。しかし、ドバイに住んで4年目。今更感はかなりある。

なぜ4年も免許なしでのうのうと生きていたのか。それは、過去のトラウマが関係している。

弁償額10万円のトラウマ

日本で免許をとったばかりのころ。近所のイトーヨーカドーへ行った時だ。何を思ったか、ブレーキとアクセルを間違えて、駐車場の料金所前に設置されているバーを壊してしまったのだ。

あの光景は今でも忘れられない。

もしバーじゃなくて人だったら・・・と思うと、冷や汗がとまらなかった。結局、バーを壊した代償として10万円を払うハメになった。

それ以降、自分は運転をしちゃいけない人間なんだ、とひどく思いつめるようになった。「アンタはもう車に乗っちゃダメ!」と両親にまで追い打ちをかけられた。

運転できないというコンプレックス

それから私のペーパードライブ人生が幕をあけるのである。しかし、心のどこかに運転できないというコンプレックスが常につきまとっていた。運転する資格はあるのに、できないというもどかしさ。

それゆえに常に隙あらば運転できる機会を探っていた。

無法地帯のソマリアならば、ちょっとぐらい乗り回したっていいだろう、ということで案内役に無理を言って運転をさせてもらったこともあった。

イランのホルムズ島では、「ちょっとばかしトゥクトゥクを運転させてくれよ」と頼んでみるものの、以前にテヘランから来たおばちゃんが同じことを頼んで、トゥクトゥクごと海に突っ込んだからダメだと断られたこともある。

コンプレックスゆえに他人の不幸を喜ぶ

コンプレックスゆえに、「また駐車場で罰金とられちゃったよ〜」という他人の車の不幸を聞くたびに、嬉しくなったものである。心の中だけに喜びをとどめていたつもりが、「なんでおまえはそんなに嬉しそうにするんだ?」と不可解な顔をされたこともある。

そうした積年のもどかしさとコンプレックスから、再び車と向き合うことにしたのである。

この時点で、もはやこの記事のタイトルを覚えている人はいないだろう。書いている当人も、忘れていた。

ということで本題に戻る。

ドバイでの免許証切り替え方法

日本の免許証をすでに持っている人であれば、実に簡単。切り替えを行うだけでUAEの免許がもらえる。国によっては、技能テストなどを受ける必要があるので、この時ばかりは日出ずる国に生まれてよかったと思う。

切り替えに必要な書類

1.日本の免許証
2.パスポート
3.エミレーツID
4.免許証の翻訳→日本大使館で申請
5.視力検査の結果→モールの眼鏡屋やクリニック、申請所で検査可能。
6.パスポート、エミレーツID、免許証のコピー→申請所でコピー可
7. スポンサーからのNO-OBJECTION LETTER→勤め先の会社で取得可能。不要の可能性あり。

申請場所

ドバイにある「カスタマー・ハピネス・センター」にて手続き可能。
RTAのこちらのページにいくと、詳細がわかる。地図と営業時間が掲載されているので要チェック。

免許証の切り替えにかかる料金

日本大使館での翻訳書:70ディラハム
視力検査の結果:175ディラハム
免許証取得料金:870ディラハム
NO-OBJECTION LETTER:100ディラハム
コピー代:5ディラハム
合計:1,220ディラハム

ステップ1

日本大使館で免許証の翻訳をもらう。ワールド・トレード・センターにある日本大使館に、以下の書類をもって申請に行く。大使館までは、メトロのWTC駅から歩いて10分ほど。

1. 申請書(PDF
2.パスポート
3.有効な日本の運転免許証

詳細は日本大使館のサイトでも確認可能

受付は日曜から木曜の9時から14時半まで。申請を行った翌日には発行される。翻訳の受け取りには70ディラハムがかかる

特に人もいないので、待ち時間ゼロとスムーズ。ただ、たった10分の手続きのために、2日連続で日本大使館に行くのはちょっと骨が折れる。

ステップ2

視力検査を行う。検査は街中やモールに入っている眼鏡屋で作成可能。過去に取得した方のブログを見ると、検査に100ディラハムほどかかったとあるが、値上げされたようで私の時は175ディラハムかかった。

検査も小学校の身体検査並みにシンプルで、結果用紙も「これだけに175ディラハムもかかるのか・・・」というもの。しかし、これなくしては次に進めない。

ちなみにアル・バルシャにある免許申請所近くにも検査所がある。価格は180ディラハムだったが、モールだとたどり着くのに時間がかかる上、待たされることもあるので、申請所近くで取得した方がスムーズだろう。

ステップ3

免許証の切り替えに行く。切り替えはドバイの各所にある「カスタマー・ハピネス・センター」で行う。日曜から木曜まで、朝の8時から夜の7時半までやっているので、リーマンにはありがたい。


アル・バルシャにあるカスタマー・ハピネス・センター。メトロのFAB駅から歩いて5分ぐらい


切り替え手続きを行うハピネスセンター


5ディラハムでパスポートやIDのコピーをすべてとってくれる。ここで視力検査も可能

免許証の切り替えなのに、なぜ「ハピネス・センター」に行かねばならんのだ?と首を傾げたくなるが、そういうシステムらしい。申請料金の870ディラハムを払って、手続きはたったの10分で終了。料金はカード払いもOK。その場でUAEの免許証が発行される。

手続きが終わると担当者が、机においてあった満足度を3段階で評価するタッチパネルを見やり、「”満足”にタッチしてくれよお」というのである。満足稼ぎか。なるほど。カスタマーの評価が、自身の評価に直結するらしい。

「カスタマー・ハピネス・センター」だなんてふざけた名前だと思っていたのだが、UAEは幸福大臣をもうけたり、「ハピネス通り」を設置するなど、はたから見たら「は?」と思うようなことも、真面目にやるのである。

白々しいことこのうえないが、ブランディング戦略に必死なドバイ株式会社としては、企業でいうところのCSRみたいなもんなのだろう。

エミレーツID取得にいろいろと苦労したので、この国で書類手続きなどもうやりたくない、と思っていたのだが、この圧倒的なスピードと簡単さ。日本のお役所なんて目じゃないと言わんばかりに、この国のシステムは急速に成長しているようだ。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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