これで完璧!バーレーンのおすすめ観光スポット12選&基本情報まとめ

その魅力をいまだ十分に知られていない国がある。

それがバーレーンだ。バーレーンは、アラビア半島に位置する大小33の島からなる島である。面積は東京23区と川崎を合わせたほどで、人口は142万人ほど。

しかし規模でこの国をあなどってはいけない。小さいながらにも人々の懐は深く、見るべきものがたくさんある。そんなバーレーンの観光情報についてご紹介したい。

バーレーン基本情報

バーレーンへの行き方

バーレーンへの直行便はないので、ドバイ経由でバーレーンへ行くのが一般的。ドバイからバーレーンはたったの1時間。エミレーツ航空やキャセパシフィック、ガルフエアーといった航空会社の便があり、ドバイからの就航便数は多め。

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ビザ

日本人は空港でビザを取得する必要がある。30日間有効の観光ビザは5BHD(約1,500円)。空港到着時に、申請書に記入し、入国審査時にビザ代を払う。

バーレーン観光ビザの取得方法。ビザ代と空港での取り方を解説

治安

治安は特に問題ない。女一人でうろうろしていても、咎められたり、危険な目に会うことはまずない。

バーレーンは2011年に起こったアラブの春で、湾岸諸国で唯一、反政府デモが起こった場所である。国民の大多数はシーア派が占めており、政権を握るのは少数派のスンニ派。この辺のいざこざで、時々雲行きがあやしくなることもあるが、観光する分には問題ない。

バーレーンの治安は大丈夫?現地を実際に歩いて感じたこと

言語

バーレーンの公用語はアラビア語。英語もよく通じる。観光でまわる分には、英語ができれば問題ない。

外国人労働者が多いため、インド人やフィリピン人らしき人であれば、大体英語ができる。現地のバーレーン人でも、英語教育を受けているためか、英語が話せる人が多い。

コンセント

コンセントレバノンのコンセントはCタイプ。SONICERの変換プラグであれば、レバノンでも使えるし、日本でもスマホとKindleといったように複数のデバイスを同時に充電できるので便利。

ベスト観光シーズンは?

他の湾岸諸国に通じることだが、観光するなら10月から4月の冬季がおすすめである。というかそれ以外の時期には来るべきではないだろう。なにせ日中の気温は40度近くになるので、埼玉の熊谷どころじゃない。外出禁止令を発令してもいいレベルの危険な暑さである。

服装などについても、ドバイと通じるところがあるので、ドバイ観光の関連記事を参考いただきたい(決して怠慢ではない・・・)。

関連記事:ドバイ観光のベストシーズン&気候に合わせた服装選び

物価

他の湾岸諸国に比べるとずいぶん安いというのが印象。移動もタクシーを使わなければ宿泊代をのぞいて1日2,000~4,000円ぐらいで済む。ちなみにこの価格はドバイのビジネスランチと同額である。

一方でその割には、メーター制タクシーやホテルは高いなあというのが印象。宿泊代はF1の時期とかぶるとかなり高騰するので要注意。

物価一例
水:約30円
ビール1杯:1,000円〜
昼食代:800円〜
バス料金:約90円
ホテル1泊:8,000円〜

通貨

バーレーンの通貨はバーレーンディーナル(BHD)である。それに加え、フィルス(fils)という単位もある。1BHDは1,000フィルス。1BHDあたり283円ほど。

ちなみにバーレーンでは、隣国のサウジアラビアのお金も使われている。バーレーン・ディナールで払っても、お釣りはサウジアラビア・リヤルということもよくある。とつぜん見知らぬアラブのおっさんの顔がお札に現れても驚かないように。それは、サウジのサルマン国王である。


サルマン国王の笑顔が眩しい・・・

定番から穴場まで!バーレーンのおすすめスポット

バーレーンは観光スポットが思われているが、実は探すと結構ある。よく見てみるとまだ発見されていない魅力があふれる場所なのだ。そんなバーレーンの定番観光スポットからとっておきの場所までを一挙紹介する。

無料ガイドツアーが人気!国内最大のアル・ファタハ・グランド・モスク

バーレーンの国際空港から車で15分ほどの場所にある国内最大のモスク。アブダビの豪華絢爛なグランドモスクとは違い、派手さはないがしっとりと落ち着いた内装が特徴。

このモスクは無料のガイドツアーが人気。モスクの内装をあれこれ説明してくれるもんかと思いきや、ガチのイスラーム講座であった。そもそもイスラーム教って何?みたいなところから教えてくれる。


観光客は椅子に座り、ガイドが熱心な講義を行うという形式

見学&ツアーは金曜日以外は可能。人が集まれば、自然にツアーが開始されるというシステムのよう。モスク内に入るときは、女性はスカーフ&アバヤの着用が必要だが、モスクで借りることができるので、特に準備の必要はない。


訪問者記帳。多くの国から人々が訪れている事がわかる

定番スポット!下町感漂うマナーマ・スーク

バーレーンの首都マナーマにある下町感あふれるスーク。地元の買い物客にあふれ活気に満ちている。

マナーマ・スークの名物といえば、地元のおじいちゃんが集まるカフェ。バーレーンのおじいちゃんは気さくな人が多く、「写真をとってくれ」と自ら頼んでくるほど芸人のごとく前に出たがる。

バーレーン人口の6〜7割がイスラム教のシーア派住民なので、シーア派っぽい雰囲気も特徴。他の湾岸諸国のマーケットを訪れたことがある人であれば、なんか違う・・・と感じるだろう。それがシーア派感である。

古代から現代までバーレーンの歴史を知る、バーレーン国立博物館

バーレーンのことを知るのには絶好の場所。メソポタミア文明と交易をしていた「ディルムン文明」がかつてのバーレーンには存在していたと言われている。

教科書に載っていない歴史。ディルムン文明の地を訪ねて

そんな紀元前の文明から、一昔前までのバーレーンの人々の暮らしについて知れるのがこの国立博物館。情報量が多く、歴史や民俗に興味がある人は楽しめる場所。

入場料は1BHD(約300円)。博物館からは、対岸にある「バーレーン真珠採取の道」へ行くボートに乗ることができる。かつて真珠採取で栄えたバーレーンの歴史をたどる重要な場所であり、世界遺産にも登録されている。

バーレーン国立博物館
年中無休で午前8時から20時まで。
アクセス:バーレーン空港から車で15分ほど
場所:https://goo.gl/maps/5E7K52ZckVS2

バーレーンといえばやっぱりF1。バーレーン・インターナショナル・サーキット

毎年4月に開かれるF1レースの時期には、世界中から観光客がやってくる。空港の入国審査では、わざわざF1観光客のためにF1ビジターレーンが設置されるほどだ。

レース以外の時期でも、F1体験が味わえる。

アダムとイヴがリンゴを食べた?生命の木

砂漠の乾燥地帯にぽつんとたたずむ木。しかし、単なる木ではない。この「生命の木」は樹齢400年とも言われている。いかにしてこの木が長い間、生き延びてきたのかは明らかになっていない。

その謎が謎を呼び、ある人はエデンの園時代から存在したんじゃないかとか、エンキと呼ばれるメソポタミア神話の神が作り出したんじゃないか、といった憶測をよんでいる。ちなみにバーレーンは、エデンの園が実在した場所とも言われている。

「生命の木」は都心部からはかなり離れており、車でしかいけない。そのために現地ツアーなどを利用した方がいいだろう。

生命の木と油田を訪ねるバーレーン観光半日ツアー

世界遺産カラートゥ・ル・バーレーン(バーレーン要塞)

首都マナーマの中心地から5kmほどの行った海岸線に沿った場所にある。世界遺産にも登録されている。

古くはなんと紀元前2,000年以上前のディルムン文明の遺跡から、16世紀にこの地を支配したポルトガル軍による要塞までと、かつてこの地を支配してきた人々や文明の遺跡が重なりあっている。特に要塞はエルサレム旧市街の城壁を思わせるほど、迫力があり圧倒される。

ただこの手のものはやっぱり説明がないとよくわからない。なので詳しいガイドが説明してくれるツアーに参加したいところである。

謎の古代文明ディルムンの足跡を辿る半日ツアー

カラートゥ・ル・バーレーン(Qal’at Al Bahrain)
年中無休で午前8時から21時まで。
アクセス:バーレーン空港から車で25分ほど。バニ・ジャムラ地区の一角にある。
場所:https://goo.gl/maps/UhtzBySddJ12

バーレーン最古のモスク、アル・ハミース・モスク

8世紀初頭に建てられ、14世紀頃まで利用されたと言われるバーレーン島最古のモスク。19世紀に廃墟となったモスクの近くで木曜市(スーク・アル・ハーミス)がひらかれていたことから、現在の名前で呼ばれるようになった。

アル・ハミース・モスク(Al Khamis Mosque)
年中無休で午前8時から16時まで。
アクセス:バーレーン空港から車で20分ほど。
場所:https://goo.gl/maps/HxBSErgTQH12

ラクダを間近で見れる!ロイヤル・キャメル・ファーム

バーレーンの王族が所有するラクダが飼育されている場所。空港から車で30分ほど。入場料は無料。ラクダはこれまでに何回も見いるが、個人的には何度見ても飽きない。場所によって、ラクダの顔つきも少々違ってくる。そんな違いを見るのが楽しい。

ロイヤル・キャメル・ファーム(Royal Camel Farm)
年中無休で8時から18時まで。
アクセス:バーレーン空港から車で30分ほど。
場所:https://goo.gl/maps/8LhxXfoqTrs

バーレーンのスイーツめぐりが楽しい、ムハラク・スーク

空港から車で10ほどの場所にあるムハラク地区に位置するスーク。マナーマ・スークは日用品が多いのに対し、ムハラク・スークにはスイーツショップが多めな印象。

バーレーンのスイーツは、他の湾岸諸国ではみないようなものが沢山ある。ドバイに長らく住んでいるアラブ人でさえ、バーレーンの菓子土産を見て「なにこれ?」と聞くぐらいである。週末には、隣国のサウジアラビアからやってきた家族連れで賑わう。

バーレーンのスイーツめぐりをするにはちょうどいいところだ。

伝統の技に触れる!バニ・ジャムラ・テキスタイル・ファクトリー

バーレーン人の親子3世代にわたって続く、機織り職人の工場。初代はなんとバーレーンの紙幣にも描かれていたというほど有名。基本いつでもオープンということだが、時たま機械の調子が悪いんだ・・・などといって機織りをしていないこともある。

バニ・ジャムラ・テキスタイル・ファクトリー(Bani Jamra Textile Factory)
年中無休で午前3時から21時まで。
アクセス:バーレーン空港から車で25分ほど。バニ・ジャムラ地区の一角にある。
場所:https://goo.gl/maps/EcVaNzRYiqL2

懐かしのアラブを訪ねる、アル・ナヒール・ハイウェイ

とりたてた見るものがあるわけではない。現地の人でさえも「一体こんなところ歩いて、何か見るものあるのか?」と投げかけてくるほどである。けれども素朴な人々やさりげないバーレーンの人々の生活の一面が垣間見れる場所なのだ。

首都から車でたった20分とは思えないほど、目に飛び込んでくる光景が違う。

アアリ陶器ワークショップ

バーレーンで代々受け継がれてきた陶器作り。その歴史は長い。紀元前の古墳が発掘されたことで有名なこのアアリ地区。今にわたって作られている陶器は、ディルムン文明と呼ばれる古代文明時代に作られていた陶器の形とそっくりなのだという。工場には、陶器の販売ショップも展示されている。

アアリ陶器ワークショップ(A’ali Pottery Workshop)
年中無休で24時間営業
場所:https://goo.gl/maps/GvBHRKpcJa82

バーレーンに行ったら泊まりたいおすすめのホテル

がっつりリゾート系ホテルでバケーションをするならやはりフォー・シーズンズがおすすめ。1泊あたり7万円〜。しかし、バーレーンにきたら一度は泊まりたい、憧れの高級ホテル。

一度は泊まりたいフォーシーズンズ・ホテルバーレーン・ベイ・ホテル

観光目的でがっつり街を回るなら、やはり拠点は首都マナーマの方が良いだろう。特におすすめしたいのは、アイビス・スタイルである。「アイビス」はビジネスホテルチェーンだが、この「アイビス・スタイル」は内装にかなりこだわっており、おしゃれなブティック系ホテルのようである。


モダンな内装が売りのマナーマ地区にある「アイビス・スタイルズ」

それでいて値段も1万円以下とリーズナブル。マナーマの中心地からは少々離れるが、この価格を考えれば納得だ。ちなみにアイビスはシーフ地区にもあるが、マナーマの方が圧倒的におすすめ。

おしゃれでコスパよし。アイビス・スタイルズ・マナマ・ホテル

さらに立地の便利さを求めるなら、ダウンタウン・ロタナがいいだろう。ほぼ中心地に位置しており、1泊1万円4,000円ほどながら満足度も高い。安定の質を比較的リーズナブルな価格で提供することで、定評があるホテルだ。


便利な立地とサービスの質の高さが人気の「ダウンタウン・ロタナ」

アクセスよし!ダウンタウン・ロタナ・ホテル

Airbnbでも良さげな物件はいくつかある。なんとなく感じがよいおしゃれな雰囲気のB&B風の物件など。ただ、その数は少なく、空いている日程もまちまちなので、利用するのであれば早めに確認をしておいた方がよいだろう。

国内を移動するのは何が便利?

空港からはタクシーが便利。タクシーはメーター制。空港から市内までは空港発料金の2BHDも含めておおよそ4~6BHDほど。時間にして15~20分ほどだ。他の湾岸諸国ではまずありえない、現地人であるバーレーン人がタクシー運ちゃんという珍風景にお目にかかることができる。

その他に空港からはバスが出ている。はっきりとしたバス停なるものはないが、空港を出てタクシー乗り場の右手あたりで、バスが停まる。A1、A2、12番線バスあたりが首都マナーマのバスセンターに行くので、これに飛び乗るのもあり。バスは20~30分おきにやってくる。

時間は中心街のマナーマまで、30分ほどとタクシーよりも時間はかかるが、料金は300フィルスと激安。


バーレーンのバスは、新しめで清潔感がある

バーレーンは公共のバスが結構使える。おすすめは Moovitというイスラエル発のアプリ。ネットさえつなげれば、現在地から行きたい場所までのバスルートを教えてくれる。アプリ関連でいえば、中東版のUber、「Careem」も使える。

関連記事:海外で使えるおすすめ乗換アプリ「Moovit」

ちなみにネットに関しては、私が行ったときは空港で無料配布していたSIMを利用。価格は1GB=1BHD、4GB=4BHD。数日なら1GBぐらいでいいんじゃないかと。通信速度は3Gとやや遅め。

SIMフリーじゃないスマホもしくは、サクサクネットが使いたいという人は、バーレーンでも使える海外Wi-Fiレンタルがおすすめ。

アラビア半島の冬季(10月〜4月)であれば、外も出歩きやすいのでバスと歩きで街を見て回るのもアリだろう。

公共のバスの他にも乗り合いバスがある。こちらは行き先等は書かれていない、何の変哲もない白いミニバスである。マナーマのバスセンターで、大声で行き先を叫んでいる人がいたら、そちらに行ってみよう。それが乗り合いバスである。料金は200フィルスと公共のバスよりも安い。

その他にも、個人タクシーがある。タクシーというよりも、ピックアップタクシーである。目印は黄色いタクシーのステッカー。こちらは交渉制。


バーレーンではよく見かけるピックアップトラックのタクシー

地球の歩き方には6時間の貸切で20BHDとあるが、正規のタクシー料金を考えるとちと安すぎるのでは?というのが個人的な感想。私の場合は1時間7BHDで3時間ほど貸し切った。

適当に値段を言っているのかと思いきや、ちゃんと自分の中で1時間あたりのレートを決めているようであった。いまだにぼられたのかわからない(たぶん正規よりは高めかも)が、通常のメーター制タクシーよりも安いので、まあよしとしている。

見所満載なバーレーン

ここで紹介した以外にも、バーレーンにはまだまだ多くの見どころがある。とりわけメソポタミア文明、インダス文明にならぶ「ディルムン文明」の都市があったといわれるバーレーンの島には、多くの古代遺跡群が見られる。

バーレーンの伝統工芸品が買えるシーフ地区の「キャピタル・モール」やアル・ジャズラ地区にある「アル・ジャズラ・ハンディクラフト・センター」も訪れたい場所だ。バーレーンのハンドクラフト作品は、部屋に飾っておきたいような可愛らしいものがある。

街歩きもよし、伝統工芸を訪ねるのもよし、古代遺跡を訪ねるのもよし。とにかくバーレーンは、様々な魅力がぎゅっと凝縮した国なのだ。一度訪れて ぜひともお気に入りの場所を見つけていただきたい。

繰り返しになるが、バーレーンは小さい。主要な観光名所だけであれば、日帰りでも見て回れる。しかし、じっくりと街を歩きつつ、古代文明の遺跡などを見て回っているとあっという間に2~3日は過ぎてしまう。

個人的には4~5日ほど欲しいところであるが、それはやはり個々人の興味にもよるのだろう。

バーレーン旅行前に役立つ本

バーレーンは小さな国であるため、単体の観光本というのがない。唯一まとまった情報が手に入る本といえば、地球の歩き方ぐらいだろう。

ページ数は少ないが、バーレーン観光の情報がしっかりとまとまっている。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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