ドバイに来た理由の1つは無税だから。
もちろんそれが主な理由ではないのだが、後づけのようなもんである。果たしてここ数ヶ月の暮らしを振り返って、本当に無税の地、ドバイに住むことはお得だったのかを検証したい。
給料がアップした
もともと提示された年収でも十分に前職からの年収を上回っていたが、泣き落としという給与の交渉において、あり得ぬ手を使ったため、最終的な年収はかなり増えた。
一般的にもドバイのホワイトカラーの給与は、職種や企業にもよるが日本と同等かもしくはそれよりも高い。ドバイで働く=自動的に給料がアップするという仕組みのよう。
ドバイ嫌い?のドイツ人ルームメイトにも聞いたところ、ドイツの男性がもらえる平均給与よりも2倍以上高い年収をもらっているからひとまずドバイにいるのだとか。彼女によると、ドイツは男女の賃金格差が激しく、ドバイで彼女が現在稼いでいる金額をたたき出すことは相当まれなことだそう。
現地採用という強み
ドバイにやってきた当初は、グローバル企業のほうが、年収は高いんだろうなあと「現地採用」=給料が低いというイメージがあった。しかしここドバイではありがたいことに事情が異なるよう。会社によっては、現地の会社のほうが給与が高くなることがあるらしい。
某グローバルソフトウェア企業で働く、関西弁のイラン人に聞くと
「グローバル企業はなー、グローバル基準にあわせて昇給審査をするさかい、なかなか給料があがらんのや。その点、現地の会社のほうが、給料交渉はしやすいからあがりやすいんちゃう?」
といっていた。実際に別の大手広告代理店に聞いたときも、
「このレベルだと、うちこれぐらいしか予算ないから」
と大手だからといってそんなに高いもんじゃないんだということが判明。
ずばり無税でお得な生活になった?
これにはYESと答える。給料が上がった上に、本当に額面の金額=手取りとなっているので、手取りが自動的にかなり増えた。家賃が高いとはいえ、それを差し引いても十分におつりがくる。
確かにドバイは東京よりも高めだが、ベースの給料が高くかつ税金が発生しないため、自由に使えるお金が増えるのである。
お得な生活で幸せになれたか?
ここは微妙。いくら入ってくるお金が増えたからといえ、それによって幸せ度が増したとはいいづらい。もはやモノを消費することで、持続的な幸せなど感じられない世代なのだ。幸せというよりも、ストレスや苦労が増えたように感じる。
お金があっても幸せじゃない、典型的な幸せの迷い子である。
結論としては、そりゃー無税の国にきたらお金が増えましたよ。でもそれによって幸せになったかというのはまた別の話。
よくありがちな、お金があっても幸せになれないという話しを実感できた、というぐらいだろうか。