ラマダンとコーヒーの不思議な関係

モロッコ人の上司に、突如こう投げかけられた。

「今年ははじめてのラマダンだろ。コーヒーは飲むのか?そうか。じゃあ大変だろうけど頑張って」

なぜ普段コーヒーを飲んでたら、ラマダンが辛いのか?

「コーヒーとラマダン」という謎をかけられたまま、モロッコ人の上司は部屋を後にした。

しばしコーヒーとラマダンの関係に考えを巡らせたが、どうも分からない。朝のコーヒーが飲めなくて辛いということなのか。でも夜明け前にコーヒーを飲めば問題ないじゃん?と。

これをボーン・ムスリム(骨ムスリムではなく、生まれながらにしてムスリムの人々。)たちに訊ねると理由がわかった。

「コーヒーってのは、喉が渇き易くなるんだよ。だから断食中は向いていない。それに早起きもするわけだから、コーヒーなしじゃあ眠くて仕事にならないんだわ」

さすが、経験者は語る、である。断食をしたことがない人間にとっては、コーヒーを飲んでも、後から水を飲める。だから、コーヒーが喉が乾くものだということに気がつきにくいのだ。

断食の先輩からいただいたアドバイスとしては、
1. コーヒーを飲むのはラマダン前から控えた方がよい。急にコーヒー断ちするときつい
2. けれども「断食」の練習はしなくてOK。本番一発勝負でがんばれ

ということだった。

朝のコーヒーもおあずけかあ・・・まさかこういうアドバイスをいただくとは思っていなかったので、逆に「本番」への緊張が高まる。

マンガでゆるく読めるイスラーム

普通の日本人がムスリム女性と暮らしてみたらどうなる?「次にくるマンガ大賞」や「このマンガがすごい!」などでも取り上げられた話題のフィクション漫画「サトコとナダ」。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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