衝撃!ラマダンの開始日は数日前に決定する!?

ラマダンが始まる前は異様にやきもきしていた。

何せラマダンが始まる数日になっても、明日か明後日ぐらいじゃね?といった情報が錯綜していたからだ。こちとら心の準備もあるわけで、そんな大事な行事ぐらいきちっと日程を決めていただきたい、と思うのだがまあしょうがない。

ゴールデンウィークは明日か明後日に始まるでしょう、なんて日本で言った日には、普段は温厚な日本人でも暴動を起こすだろう。

明日か明後日かわからない。そんなミステリー感ゆえにまわりのイスラム教徒(ムスリム)たちは「ぜってえ水曜日だって!」とか「いや、絶対木曜日に始まるし!」などラマダントークに花を咲かせ、きゃっきゃしていた。

そんなきゃっきゃするムスリムたちを横目に、私はかなり厳しい形相で何度もネットをチェックしていた。もともとは5月15日という「予報」が出ていたが、地元のニュースでも16日でしょう、17日かも・・・とはっきりしない。

ラマダンの日程が決まるのは、新月を確認してからとなる。新月を確認するのは、「新月観測委員会」という大学のサークルみたいなノリの名前が印象的な委員会で、世界各地に存在する。

地元のニュースによると5月15日にUAEの「新月観測委員会」が今夜集まってラマダンの日程を決めます〜と報じられていた。

ほう、ようやく決まるのかと期待を寄せていたら、「UAEで月は見れませんでした★てへぺろ」ということで、新月が確認できた他の地域にあわせて17日開始となった。

結局見れんかったんかい!とツッコミたかったが、それ以上にツッコむべきは、その新月の確認方法である。驚くことなかれ。なんと肉眼によって確認するのだ。

てっきり「新月観測委員会」というぐらいだから、でっかい望遠鏡を持ち出して本格的に観測するのかと思いきや、まさかの肉眼である。ドバイではロボコップが誕生し、空飛ぶ車が実用化されようとする時代にである。

日本の「新月観測委員会」が新月を観測する様子を初回した記事が興味深い。
見えない新月、見ようと奔走 ラマダン決める「新月観測」に密着

あんだけ引っ張って、新月が見れなかったて・・・しかも肉眼だからそりゃ難しいだろう。けれども、周りのムスリムたちはそんなことはお構いなし。誰一人文句垂れるものはいない。

「新月観測委員会」にやきもきさせられた初めてのラマダンの始まり。ちなみにラマダンの終わりも月の動きによって決まるという・・・

マンガでゆるく読めるイスラーム

普通の日本人がムスリム女性と暮らしてみたらどうなる?「次にくるマンガ大賞」や「このマンガがすごい!」などでも取り上げられた話題のフィクション漫画「サトコとナダ」。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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