「エゴサーチ」(自分の名前をネットで検索すること)といえば、多くの目に触れる芸能人がするものというイメージがあるが、一般人でもしておくべきだと思うこの頃。エゴサーチの恐ろしい実体験をもとに、その重要性について考えてみたい。
そもそもエゴサーチとは?
エゴサーチとは、エゴ=己、サーチ=検索すると文字のごとく、自分の名前をヤフーやグーグルなど検索エンジンで調べることである。ネット上で自分がどのように評価されているのか、を知るのが主な目的だ。
もちろん、評価の中には悪口もあれば、よい評価もあるだろう。他人にどう思われているのか、というためにエゴサーチをするのはあまりオススメしない。見てもいい気にならないからだ。
けれども、自分に関するどんな情報がネットにあるのか、を知る上では非常に意味がある。転職や結婚を期に、誰かがあなたのことを調べるかもしれない。そんな時、マイナスな印象を与える情報があったら・・・?
そう、エゴサーチは、ネットの上での自分の見栄えチェックでもあるのだ。
同僚に知られてしまったまさかの事実・・・
一般人もエゴサーチをすべき。そう思った事の発端は、何気ない同僚の一言である。
「俺さ、この会社に入る前にチーム全員の名前リストが欲しいって言ってもらったわけよ。それでもって、全員の名前を検索したんだ」
何気にサイコパスな発言である。
働く前に、今後一緒に働くであろう同僚を調べ上げるとは何事か。何かの諜報員なのではないかと思ってしまう。
その理由を聞くと、
「働く前にどういう人かを知っておく方が、今後仕事でもやりやすいでしょ」
という言い分である。わからなくもないが、それは働いていくうちに知っていけばいいんじゃないのか?と疑念は募る。
それだけならまだしも、私は彼の次の一言で戦々恐々とした。
「ところで、君。フリーランスサイトに登録してるでしょ。しかも今すぐ働けます、っていうステータスになってるから注意した方がいいよ」
!!!
「もし次の会社で採用する人がこれを見つけたら、本業をちゃんとやらない人と思われるかもしれないからね。」
!!!
会社にフリーランスで働いていることがバレる、というよりかは赤の他人が話してもいないのに私のこうした状態を知っていることの異常性に戦慄が走った。
エゴサーチをした衝撃の結果
ということで、久しぶりにエゴサーチをしてみると出てくるわ出てくるわ。検索結果ページ以上にわたり私が過去に登録していたソーシャルメディア系のサイトやら執筆した記事などがあがってくる。
グーグルの画像検索結果を見ると、過去の私の写真も掲載されているではないか。私の写真だけでなく、学生時代に関わっていた団体や活動なども分かるような写真がずらっと出てくる。
私の名前はかなり珍しいため、検索結果にヒットするのが、私の情報のみなのである。芸能人や同姓同名の人間がいる場合には、そちらの情報が表示されるため、個人の情報はほとんど上がってこないのが相場である。
こういうときにもっと無難な名前だったらよかったのに・・・と後悔しても遅し。オリジナリティあふれる名前を憎んだ。
ちなみに、姓名判断や赤ちゃんの命名みたいなサイトが、検索結果に表示されれば、安心していい。それほど、自分に関する情報がネット上に出回っていないという証拠だ。
別に見られて悪いものではないが、なんとなく検索されてこんな人なのかとわかってしまうのがちょっと恥ずかしい。
同時にオンラインに情報を載せるということは、誰に見られるのかわからない、そして簡単に消せないというネットの恐ろしさに凍りついた。
ちなみに海外には、これを解決するサービスがある。つまり、ネット上から自分に関する悪い情報を見せないようにするのだ。経営者などがブランディングの一環として、利用しているらしい。
が、そんなお金の余裕はないので、ネットから自分を半抹殺するために行ったのが、こちら。
- 検索結果に表示されないようにSNSアカウントの設定を変更
- Facebookで検索されても出てこないように仮名に変更←友人たちを困惑させるという負の面もある
- Facebookの投稿ポストは友達以外に公開しないように設定
- 使っていないサービスはアカウントを削除
- 画像検索された場合に顔写真を出したくないので、可能な限り画像を差し替える
それにしても、簡単に登録できるのに対し、この抹殺作業を行うことの大変さよ。安易にいろんなサービスに登録しまくった自分を呪った。SNSなど自分が管理権を持っているものであれば、簡単に操作できるが、他人のサイトともなると写真を削除したりするのも難しくなる。
誰が自分のことを検索しているか分からない時代。今や文章や画像だけでなく、YouTubeやTikTokで動画も増えてきている。気軽に自分の写真や動画を投稿するのは楽しいが、それらが簡単に消せないこともあるのだ。今回のエゴサーチ事件でそれを学んだ。
己の黒歴史を将来に残さないためにも、ネットに自分の写真や動画をアップする時は、くれぐれも気をつけたいものである。