帰りの航空券が片道40万円!?コロナウイルスの影響で旅を中断

ブログにほとんど上がっていないが、リアルタイムではサウジ、エチオピア、ソマリアなどを経て、現在タンザニアにいる。

旅というインプットを行いながら、記事を書くというアウトプットを同時進行で行うのは、なかなか難しい。

それにネット環境があまり良くないというのもある。特に東アフリカは、断続的にネットが切れるので、1つ記事を書くのに、いつもの2倍以上の時間がかかってしまうのである。

そんな言い訳はどうでもいいとして、旅を中断し一時帰国せざるを得なくなった。

観光ホテルがすべて閉鎖!?

やばいな・・・と思い始めたのは1週間前ほどである。ザンジバル島にあと2週間はいる予定だったのだが、ザンジバル島でコロナの感染者が出てしまった。

そこから事態は暗転し、ザンジバル島は特定の国からの入国者を禁止し始めたかと思いきや、今度は観光ホテルを全部封鎖してやる!などとのたまう。寝耳に水だ。これでは、島がいつ封鎖されるかもわからない。

宿泊しているホテルにも確認すると、数日後にはホテルを閉めるという。残った観光客はどうなるかというと、別のホテルへ移ってもらうとのことだった。

それになんだが、ホテルからどんどん人がいなくなっているような気がする。まるで、「そして誰もいなくなった」のような世界だ。

ひえええ。これはやばい。

はよ、逃げな。

そんなわけで、急遽予定を変更し、日本行きのチケットをなんとか予約。翌日にはザンジバル島を出ることにした。心情としては、タイタニック号のボイラー室に水があふれ、防水扉が閉まる寸前で逃げ出す船員の心情である。

コロナに対するアフリカの本気度

しかし、ザンジバルの急転換により、帰国を決定したわけではない。むしろ、アフリカのコロナウイルスに対する本気度ゆえというべきかもしれない。

タンザニアだけを見れば、まだ旅は続けられそうだった。けれども、隣国のケニアはすでに全外国人の入国を禁止しているし、後で行こうと思ったコモロ島は、空港自体を閉鎖している。次の国へ行っても、自宅待機しなければならなかったり、観光施設が閉まったりと、旅どころではないのだ。

政府による厳格な対策に加え、ビビったのが、コロナ対策の浸透率である。正直言うと、アフリカの衛生管理はそれほど良くないと言うイメージがある。

けれども、タンザニアの場合どうだろうか。

ホテルやレストランへ行くたびに、ハンドウォッシュをつけられ、手を除菌しなければならないのである。

人が全然いないような田舎でさえも、店の前にはハンドウォッシュと水が用意されており、買い物する前には手を洗わなければいけないのだ。

タンザニアコロナウイルス 対策
こんな店に入るのにも、手を洗わなければならない。真面目すぎる。


どの店にも几帳面に、ハンドウォッシュと洗い流す水が置かれている。


ホテルの受付でも人との距離を1.5メートルに保つため、机が置かれている

そこまで徹底してやる・・・?

このタンザニアの本気度にはビビった。

人々もコロナに怯えている。怯えているところで、マスクをつける訳ではないのだが。ホテルに行けば、いつ入国したのかを聞かれ、パスポートの入国スタンプを見せよ、と言われる。政府に報告するために、パスポートをコピーする必要があるらしい。

航空チケットが片道40万円

帰ろうとしたら、それはそれで大変だった。なにせ、フライトがないのだ。

あのエミレーツ航空ですらも、全便運行停止にしている。唯一、タンザニアから日本へ戻るフライトを運行しているのは、エチオピア航空のみだった。

エチオピア航空様様である。

チケットの価格も、うなぎのぼりで上がっている。朝チェックしたら7万円程度だったのに、昼には12万円、夜には40万円と5倍以上にも値段が跳ね上がっている。

エチオピア航空もすでに、30カ国への運行を停止している(なぜか日本や中国、タイへのフライトはある)。これが、エミレーツのようにいつ全便運行停止になってもおかしくないのである。

仮に、タンザニア政府が空港閉鎖やロックダウンをし始めたら、またエチオピア航空がフライト全便を停止したら・・・

タンザニアに隔離されるはめになる。

別にそれはそれでもよかった。けれども、問題はそれがいつまで続くか、という問題なのである。

アフリカやヨーロッパへの広がりは、日本のそれと比にはならない。ゆえに、政府も厳しい対策をとっている。世界と比べると、日本の政策はだいぶ緩いように思える。

それにアフリカの様子を見ていると、かなり長期化しそうな感じがするのだ。

むしろ、いま自由に外を歩けて、自由を謳歌できるのは、日本ぐらいである。 SNSを見ても、やれ花見だの、どこぞへ行ったのだのと、楽しげな写真を載せているではないか。

何この国・・・

我ながら、そう思ってしまった。

まさかアフリカでこんなことになるとは。いや、それほどにコロナウイルスの感染が深刻と言うことだろう。だからこそ、まだフライトがある時点で帰国することにしたのである。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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