カラチにいると、必ずおすすめされるのがビーチである。ビーチにいったところでねえ、というのが本音だったが、暇を持て余していたため行ってみることにした。
おすすめされるビーチといえば普通、綺麗なビーチとして知られる。綺麗な砂浜、青い空と海。それがビーチの定番である。しかし、カラチ名物のクリフトンビーチには、一風変わった光景が広がる。
ギリギリまで攻める売人
ビーチは広いため、人が集まるのは波打ち際である。そんな客を狙って、お菓子やおもちゃの売人たちも波打ち際ギリギリで商売をしている。こちらからすれば、遠くへ行かずともお菓子やスナックを買えるので便利ではあるが・・・
デコられたラクダ
パキスタン人はやたらと派手にデコりたがる。その最たるものが、デコトラ(派手にペイントされたトラック)だろう。ビーチにいるラクダも、もれなくデコ好きなパキスタン人の餌食になっていた。こんなデコラクダに乗れるのも、パキスタンぐらいだろう。実際に乗ってみると、ロデオボーイのごとく振り回される。しかし、ドバイで乗る白々しいラクダ乗り体験よりはずっと面白い。
ちなみにこちらのラクダの名前は「シャカ」。まさかラクダに名前をつけているとは・・・・
海の汚染について考える
控えめに行ってもビーチの水はかなり汚い。海水というより汚水である。ビーチには、ごみがあちこちに打ち上げられている。プラスチックゴミはいうまでもなく、食べかけのレモンや、さらには使用済みコンドームまである。
しかし、そんなことはおかまいなしに、カラチ市民たちは海を楽しむのであった。
犬と走る少年
クセがすごい演出にビビっていたが、唯一ほのぼのとした光景がこちら。愛犬と仲良く走る少年の姿はまさしく青春である。
パキスタン版のネロとパトラッシュ
蛇使い
人の多いところには、商売人が集まる。これすなわち万国共通のルールである。ビーチにはシャワーなんぞないので、ペットボトルに入れた海水を、ビーチの入り口で販売する人もいる。砂を落とすために海水を使うのだ。なかなか考えたビジネスである。
また、大道芸人としてよく出没するのが、蛇使いである。お隣のインドでは、法律で禁止されているため減少傾向にあるというが、パキスタンではまだ健在である。
蛇使いが笛をピーヒャラ弾くと、それに合わせてコブラがくねくねする。コブラの登場よりも、蛇使いは、マイバッグに常にコブラを入れて持ち歩いているというコンセプトの方が衝撃である。
というわけで、カラチのビーチは、綺麗な海を楽しむというよりもクセがすごいビーチを堪能するというスポットである。
ビーチを訪れる際は、できるならジモティーと行く方が良いだろう。ビーチではラクダや馬に乗れるが、後になって高い値段をふっかけられる被害にあっている外国人観光客もちらほらいる。