中東を旅行した日本人女子で(特に単独の場合)、異性からチヤホヤされた経験は少なからず誰もがあるのではないか。それを機に「あら、私って中東では意外とイケるのかも?」と舞い上がってしまう。
かくして私も中東では日本人モテる説を支持していた人間である。それが純粋に異性としての魅力が評価された結果だと信じて疑わなかった。
けれどもドバイの現地住民たちに聞いてみると、それが必ずしも女性としての魅力が高い、女子力が高いゆえではないということが判明する。
特に中東のアラブ諸国の場合、イスラム教徒が大半である。それゆえイスラム女子たちは、イスラームの教えに従い女性の魅力となる部分、髪や肌などをスカーフなどで隠し女子の魅力を封印するのである。女としての魅力を見せるのは夫、家族だけである。夫だけが妻の女としての魅力を知っている・・・なかなかオツなものである。
一方でイスラーム男子から見た場合、そうしたイスラーム女子に気軽な気持ちで近づけば重傷を負うことを知っている。いくら良さげな女子を見つけたとしても、ナンパなんてとんでもない。本気でない限り、異性に近づいてみたいという欲求を抑えなければいけないのである。
「イスラーム女子に近づいたらどうなるのか?」とシリア人の友人に聞けば、「それはもう・・・不潔扱いされて叩かれるのがオチだぜ」という。やや誇張しすぎかもしれないが、不純な気持ちで近づけばイスラム女子には突っぱねられるということだろう。
しかし、それが非イスラム女子ともなると話は異なるようで、男子の間には異教徒の女にはちょっかいを出してもOKという不文律なるものが存在するようだ。なにせイスラム女子が「女の魅力」としてひた隠しにする髪やら肌を堂々とさらけ出しているのであるから、本人たちにはその気がなくても男からすれば「挑発」ともとれるのである。
先ほどの友人も「そりゃあまあ、外国人の女だったらちょっとぐらい声かけたり、手を出してもいいかなとは思うよ」と言うぐらいである。それほどにイスラーム女子かそうでないかで扱いが違うものらしい。
それがイスラム教徒になってみると一層納得のいく見方だと思うようになった。それまでは、女としての魅力を封印するというのであれば、特段美人でないかぎり頭やら肌を隠す必要もないんじゃね?と思っていた。
しかしいざそうしたなりで外へ出てみると、今まで普通だと思っていた欧米人のファッションなどが過激に見えてくるから不思議である。日中の気温が40度近くにもなり暑いゆえに、肌の露出が盛んになるのは仕方がない。しかし必要以上に肌を露出していたり、水着同然の姿で外を歩いていると、自ら軽い女子であると宣言しているように見えるのである。
イスラーム女子はガードが固くて当然、という考え方に触れてみると確かに異教徒の女子となら遊んでもOKという見方に納得できるのである。
ちなみに一説によると現地のエミラティ男子に人気なのは特にモロッコ女子。モロッコ女子には異性を魅了するパワーがあるとさえ言われているらしい。また、ロシア系女子も人気なようでシリア人の友人は兄弟そろってウクライナ女子とお付き合いしている。もちろん真剣な関係を前提にしてだが。
人の好みはそれぞれだが、世界中の人間が集まるドバイに暮らしていると、本当の意味でどの国の女子がモテるのかが見えてくる。