世界初!リアル北斗の拳、ソマリア観光スポット情報

ロンリープラネットですら、体系だったソマリア(ソマリランドを除く)の観光情報は皆無である。であるから、おそらくこれが世界初のソマリア観光スポット情報となるだろう。なので勝手に世界初と呼んでいる。とはいっても、私が発見したものではなくあくまでツアーで回った観光スポットに限るが。ソマリアでは一体どんなものがみれるのか、参考になれば幸いである。

ソマリア観光=廃墟観光?

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観光地のほとんどは残念ながら廃墟になっている。街全体をみても、おおよその建物は、91年以降に起きた内戦によって破壊された建物がそのまま残っている。そうした内戦の負の遺産がそのまま残っているのを見れるというのは、貴重なことなのではないかと思う。


まるで街全体が、歴史的な観光地のよう。たいていの場合は、すぐに新しい建物をたててしまい、当時の様子は写真や映像として紹介される。しかしそれが手付かずの状態で残っている、それぞれの建物の大きさからかつてはモガディシュがかなり反映していた大都市であったことを想像させる。

廃墟ばかりを見ていると、過去にどんなことがあったのかということについて今見ているものを通して、過去へと想像力が誘われる。これはまさに他の観光地にはない非常にユニークな点だと思う。

ソマリアの象徴、「無名戦士の墓」

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1960年のソマリア共和国独立時に犠牲になった兵士たちをまつる塔。モガディシュの名所でもあり、塔のまわりはソマリアにはめずらしく植物が丁寧に植えられいる。近くに学校があり、運が良ければ生徒たちとコミュニケーションが取れる。と同時に政府関連のビルもありそれは絶対にとるなと言われる。

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物珍しさで寄ってきた生徒たち。9歳から12歳の生徒であった。謎の異星人に興味津々

リゾート地と変わらない!?「リドビーチ」

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人間、海さえあれば幸せなんじゃないかと思うぐらい、リドビーチの光景はここがモガディシュであることを忘れさせてくれるほど、のどかな場所だった。ビーチでサッカーをする少年。音楽を聴きながらマラソンをする青年。若い男女が海ではしゃぐ様子。全く他の国となんら変わりはない。時間とセキュリティが許せば海を泳いだり、ボートに乗せてもらうことも可能らしい。

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海で愛を語り合う恋人たち。青春だねえ

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音楽を聴きながら砂浜でトレーニングをする青年。青年の後ろ姿は輝かしい

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ソマリアではどこにいってもサッカーをしている少年たちを見る

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グラビアさながらのポーズで、ビーチを満喫する少年

モガディシュ大聖堂

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なんということだろう。今や国民のほとんどがイスラム教だが、かつてはソマリアにもクリスチャンがいたのだという意外な事実を教えてくれる大聖堂。現在もパスタを食べる習慣が残っているように、かつこの地を統治していたイタリアにより建てられたというカトリック聖堂である。建てられたのは1928年とのことだが、2008年に過激派によって破壊されたという。

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破壊された大聖堂を見るのも初めてだが、その残骸からかなり大きな大聖堂だということが見て取れる。ただ現在は、そのきらびやかな大聖堂は想像の中に留まるだけで実際にはゴミやヤギの糞であふれており、重要な文化財にもなり得るのにその価値がうまく保存されていないのは非常にもどかしい。聖堂の前には、人間なのか動物なのかわからない骨も置いてあり、果てしなく想像をかきたてられる場所。

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大聖堂前で発見した骨

最新流行スポット!ソマリアの若者に人気の「平和公園」

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4ヶ月ほど前にオープンした公園とのこと。平和公園といっても、ソマリ人が勝手にそう呼んでいるようで、公式の名称は別にあるかもしれない。公園といっても高い塀で囲まれている中にあり、入場料もいる(約1ドル)。

しかし中に入るとなんということでしょう。そこには、外国人観光客でも自由に歩け、ソマリ人たちとおしゃべりできる格好の場所なのだ。名前の通り、本当に「平和的」な公園で、遊具で遊ぶ子どもや恋人同士のデートなど、ここソマリアの平和的な一面を見せてくれる。

最近オープンしたということで、普通の街中にはあまり見かけない流行に敏感な若者たちが集まっている。中には、アバヤではなく、スカーフにベスト、長袖にスカートといった限りなく非ムスリムの格好に近い若者もいれば、化粧をする女の子達もいるが、化粧の仕方にまだなれていないのか、眉毛がイモト状態になっているソマリガールも。

大半の若者は、とにかくセルフィーばかりとっている。セルフィーが好きなのはどこの国の若者も同じようだ。実際にガイドのジャッキーの携帯を見ても自分の写真である。

流行に敏感ということは、外部にも興味津々。ということで、しきりに私は写真を撮って欲しいとソマリの若者たちにせがまれたものである。しかも写真を撮るときのポーズが人によって違うので面白い。日本だと大体ピースが一般的だが、こちらには何パターンもあるのだ。ソマリ人は非常にクリエイティブだなあと思うぐらい、写真のポーズがユニークで面白い。ぜひ世界で流行らしたいものである。

ということでちょっとした芸能人気分も味わえて、ソマリ人たちにぐっと近づける一押しの観光地。

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立派な人工芝でサッカーをする青年たち。

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くるくる回る楽しいアトラクション。ソマリ人と一緒にくるくる回ってみてはどうだろう?

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愛を語り合うソマリの恋人たち

モガディシュの築地市場

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正確に言えば、名もなき魚市場である。モガディシュのシンボル、灯台の近くにある。サメを含めその日釣り上げられたありとあらゆる魚が売買される場所。ユニークなのは、単に魚を売り買いする場所ではなく、様々なドラマが繰り広げられているのだ。

もちろんソマリ人にとっては当たり前のことだろうが、異国の人間からするとそんな風に魚を取り扱うの!?とか、サメの解体ショーなど目を見張る光景にあふれている。

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もはやでかすぎて一体どうやって捕獲したのか謎である。

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サメの解体ショー。実際に触ってサメ肌を体感してみよう。

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子猫がサメを食らう様子。一体誰が、子猫がサメを食うだなんて想像できるだろうか。

DSC_2056ある意味でアル・シャバーブよりも衝撃だったウミガメの生け捕り。カメ吉もソマリ人の手にかかれば魚と同じらしい・・・

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魚市場前で魚釣りをする少年たち。しかし海はごみだらけ。

ソマリアの東京タワーこと、ソマリアの灯台

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ガイドのアハマドが自慢げに、これはがソマリアのシンボルだと言わんばかりに紹介するのが、このソマリアの灯台。今や灯台の面影は半分しかないが、アハマドは「これは日本でいう東京タワーみたいなもんだ」というので、ソマリアの東京タワーということにしておこう。

庶民の台所、バカラマーケット
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1972年に作られたというこのマーケット。文字通り、衣類から食品に至るまでありとあらゆる品が手に入る。ほとんどのものは中国からの輸入品とのこと。セキュリティ上、自由に動くことができないため、ほとんどは車から眺める程度で終わってしまうが、ピンポイントで立ち寄ることは可能かもしれない。

20160128_111448マーケット内にあるお土産さん。一応旅行客なので連れて行かれる。ソマリアTシャツ(10ドル)や伝統的な雑貨を販売。

無政府の象徴、ウルバホテル

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おそらくこれを観光地としてあげるメディアや人はほぼ皆無だろう。そう、世界初の観光スポットガイドとして個人的にソマリア観光スポットに認定したいのがこのウルバホテルなのである。なぜか。ソマリアがかつて無政府状態だった、という事実を知ったと同時に刷り込まれたのが、このホテルの写真だったからである。そしてこのホテルこそが、私のソマリア旅行の大きな理由の1つでもあったからだ。

その当時は、その廃墟が一体なんの建物なのかを知る由はないが、それ以降、私の中ではウルバホテル=無政府の象徴としてあがめているため、ぜひとも観光スポットとして認定していただきたい。

このようにまだ「観光地」として体系だっていないため、見ようによっては自ら「観光地」を発掘できるチャンスがソマリアにはある。現在進行形で続くテロ攻撃もあるが、91年以降の内戦から見ると、歴史的建物になるものが数多く存在する。ソマリアを自由に歩ける日が来た暁には、ぜひとも「観光地」発掘に携わりたいものである。

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