世界空港ランキングワースト2位の空港を利用した結果

ロンドンに行く場合、多くの人はヒースロー空港を利用するだろう。ヨーロッパの玄関口ともいえる主要空港である。

しかし、私の場合チケット代をケチったためか、ロンドン近郊のスタンセッド空港に到着することになっていた。

どちらの空港でも、ロンドン市街まではさほど変わらないのである。

評価が悪すぎるロンドンの空港

何気なしにグーグルマップで、スタンセッド空港を調べていると、目を疑うようなものを見てしまった。

空港の評価が異常に低いのである。

グーグルマップでは、食べログのように、施設なりレストランなりを星で評価することができる。

スタンセッド空港の星の数は、たったの2.6である。

ちなみに世界空港ランキング上位の羽田空港は、星の評価は4.4である。

利用者の評価を見ると、圧倒的に星1つが多い。

ロンドンの主要空港なのに星1つ・・・

これは一体・・・

中には「まあまあ、ええ空港やったわ。飲食店も結構入っとったし」というよう好感触な意見もある。

レビュー欄は2ちゃんねるのごとく荒れていた。大半のレビューは、批判的なものばかりだった。あまりにも星1つが多すぎるために、つられてどうでもよいことを悪口として書いているような人もいた。

これはスタンセッド空港も不本意だろう。

世界空港ランキングワースト2位の実態

「エアヘルプ」が発表した世界空港ランキングを見てみると、スタンセッド空港は、世界ワースト第2位の空港にランクインしていた。

不名誉なことに、ワースト2位に輝いた空港の実態はいかなるものだろう。

その答えは空港にあった。

入国審査場につくやいなや、300人ほどの群衆が列をなしていた。軽くミニライブでもひらけそうな動員数である。

ひえっ!?

これが大都会というやつか!?

地方出身者が、渋谷のスクランブル交差点にいる群衆に驚くのと同様に、目の前の行列におののいた。

そう、星1つの元凶はここにあったのだ。

入国審査に時間がかかりすぎる。

確かにこれは、星1つをつけたくなる。しかし、そこには星1つをつける者と、星4つをつける者の両者がいた。

持っているパスポートによって待ち時間が、違いすぎるのである。

2019年5月から、EU圏、日本、韓国、シンガポールなど特定の国のパスポートを持つ人々は、自動化ゲートで、すいすいと入国審査を通過できるようになったのである。待ち時間をあわせても所要時間は15分もかからない。

持っているパスポートで、こんなに差が出るとは・・・・

大行列に並ぶ群衆に、自動化ゲートでらくらく入国審査をする人々を見せると暴徒化すると思ったのか、しきりによってお互いの姿は見えないようになっていた。ベルリンの壁のごとく、両者は分断されていた。

ワースト2位の空港は、確かに存在した。

しかし、それは特定のパスポートを持っているものには、決して存在しない空港なのである。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

管理人をフォローする
イギリス
シェアする
進め!中東探検隊