ヨルダンの治安は大丈夫?一人旅で感じた現地の治安

ヨルダンに旅行をしようと思っているんだけど、ヨルダンの治安って大丈夫?

そんな疑問にお答え。

ヨルダンの治安は大丈夫?

シリアやイラク、パレスチナといった情勢が不安定な隣国に囲まれているが、ヨルダンの治安は至ってよい。

時々、余計なところにも退避勧告を出す日本の外務省も、ヨルダンの治安はレベル1としている。

一方でイギリスの外務省も、「問題あらへんで」ということで緑になっている。

これまでイスラエル、パレスチナ、UAEといった中東の国々に合計5年ほど暮らしているが、その中でもヨルダンは危ないとかいう話はほとんど聞かなかった。

2005年には、60人が死亡、115人が負傷する大規模な爆弾テロが発生。しかし、ここ数年では地元の治安部隊を狙った爆弾テロ事件が数件で、被害もさほど大きくはない。

アンマンの滞在先で絡んできたアメリカ人旅行者は、「ヨルダンってマジで治安いいよな。なんたって、夜中に出歩いても安全なんだぜ。アメリカなんか危険すぎて、夜中外に出歩けないもんな」と、治安の良さを興奮気味に語った。

そりゃあ、3億近くの銃が出回っている国と比べれば、圧倒的にマシだろう。


アンマンのダウンタウン


街中をあるく観光客。男性観光客はやたらと「クーフィーヤ」と呼ばれる伝統的な布を巻きたがる傾向にある。

中東といえば、自爆テロや内戦というイメージはぬぐいきれない。

しかし、人間はそうしたことで死ぬよりも、交通事故、自殺で死ぬ確率の方が圧倒的に高いのである。

外国人に対する軽犯罪もあまりきかない。日本人が次々と餌食になるイタリアやスペインに比べれば、イスラーム圏の治安は断然良いというのが、私の感覚である。

夜歩きは平気?

海外旅行に行ったら、夜は危険だから出歩かないようにしましょう、というのが一般的なルールだと思う。しかし、イスラーム圏では逆だ。

むしろ夜こそ、外に出ろ。

歌舞伎町の住人のごとく、イスラーム圏の人々は夜中にこそ活発になる。よって、人々で賑わう町並みを見るならば夜なのである。

通常ならば、おねんねしているはずのキッズや、じいちゃんばあちゃんも、街へ繰り出すのが、この時間帯なのである。


午後9時前のアンマンのダウンタウン。夕食を遅めにとる人が多い。


大人たちはカフェのテラスでしっぽり

昼間は生気を失ったようにしずまっているカフェなども、夜になるとネオンを照らして、男達が水タバコをくゆらせたりする。

それがアラブの夜だ。

それでも気をつけるべきこと

ヨルダンの治安は基本的に心配することはない。ただ、何が起こるかわからないのが、この世の常である。

人の良さそうな隣人が、ある日突然逮捕されて「普段は、にこやかな人だったんですけどねえ。まさか、あんなことをするとは」ということがあるように、念には念をいれておきたい。

追記)この記事を書いた数日後に、ヨルダン観光客がマストで訪れるであろう観光スポット、ペトラで観光バスガイドに対する発泡事件が発生。死傷者は出ていない。

イスラーム圏であっても、ヨルダンは比較的オープンな印象。お酒も飲めるし、髪や肌を露出させている女性も多い。現地の女性や観光客も含めてだ。

しかし、不用意な注目を浴びたりしないためにも、ミニスカや短パンなど極端に肌を露出させる服装は控えた方がいいだろう。

中東諸国を旅する上では、イスラーム教の祝日を避けたり、人が多い場所(金曜正午のモスクとか)に近寄らない、というのが大原則である。

特に外資系や高級ホテルも要注意だ。2005年のテロ事件では、グランド・ハイアット、ラディソンブルといったホテルが標的になっている。

ちょっとビビることを書いてしまったが、最低限のことさえ気をつけていれば、必要以上におそれることはない。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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