日本を出てはじめて、日本の良さに気づく

日本を出る前はつねに税金が高い、ニュースがいつも天気のことだ、日本人しかいない均質な社会だなどと文句ばかり言っていた。年功序列が嫌いで(能力が高ければ年齢とか関係ないじゃん派)、得体の知れない世間の価値観に囚われて、自分の思うがままにいきれない、変な国だと思っていた。ものをいつも斜めに見ていたから、学校では変な子扱いを受けていた。しまいには、自分は日本じゃなくて海外に生まれるべきだったのでは?などとも考えていた頃があった。

しかし、しかしだよ。やっぱりいざ海外に出てみると、「あ〜日本ってなんであんなにすごいんだろう」と思うことがある。仕事だって、数年前は就職氷河期なんていわれていたけど曲がりにも世界第3位の経済力を誇る国家。世界3位だよ!?みんなもっとここ誇るべき。日本人は、「ああフィンランドの働き方素敵。それに比べて日本は・・・」とか「イタリア、フランスおしゃれ。日本にも取り入れるべき!」とか日本人特有の謙遜なのか、本当に日本のすごさを見落としているような気がする。

仕事だって、就活大変だーとはいえ、海外と比べたらめちゃくちゃ仕事はあふれている。仕事がなくて、国外にいく人なんか聞いたことない。選り好みしなければ、誰だって普通の仕事ができる国なのだ。これって他の国の人から見たら、結構すごいことだぜ。


ドバイにいると、私のように単純に中東に住みたいという物見遊山的な動機で来た人は今の所あったことがない。大抵は、「家族がいるから」「恋人がいるから」「仕事のため(母国に仕事がない」といったパターン。

ドバイは税金もないし、そこそこ給料は高い。その分住居費も高いが。しかし高いといっても、よくよく考えてみると、日本とあまり変わらないレベルかもしれない、役職によっては。感覚的には、日本の方が都心に住んだといえども、生活費はたぶん、ドバイよりも安く済むだろう。

イランの帰りにたまたま横にいたフィリピーノと話していたら、「あら、日本だっていい国じゃない。仕事だってたくさんあるのに。なんでドバイなんかに来ちゃったのよ」と言われ、ひと昔なら「いやいや、日本はね仕事はあるけど・・・」なんていっていたかもしれないが、今となっては、言い返す言葉もなく、「そうなんだよなあ」と素直に返してしまった。

「フィリピンだっていい国じゃん」というと、「まあね。でも仕事がないから・・・」。ドバイに住んでいるフィリピン人のほとんどは、皆仕事目的できている。彼らだって、できることなら自国で働いて住む方がよいのだろう。

もう1つは食。日本にいると気づかないが、もう博物館並みにいろんな食べ物があるのが日本。あんなに食が豊かな国ってあるだろうか。と聞かれたら、日本以外には思いつかない。しかも四季があるから、四季折々のものを島国の民族は楽しんでいる。ぐわー四季がこれほど食卓に彩りを与えるものだとは知らなかったぜ。

コンビニやファミリーレストランだって競って、次から次へといろんなメニューを開発する。その研究心とがつがつの資本主義たるや、舌をまくものがある。ああ、たぶん日本人にいると、みんなデフォルトでグルメ家なんだろうなあと思っちゃうぐらいである。

海外に出ると大体食べるものがパターン化するので、今更になって日本の食の豊かさに気づく訳である。ああ、日本ってすごいなあ、とドバイの中心でひっそりと呟いてみる。人間って結局失ってはじめてその良さに気づくんだな。というわけで失ってない人は、その幸せをしっかりとかみしめてください。私の分まで。