イスラム教の国で抑圧された欲望の反動

普段身近にあったものが、急に手に入らなくなるとある時にはたいして欲しくなかったのに、たまらなく欲しくなる。それが抑圧された欲望だ。イスラム教の国にいるとまさにそれを体感することになる。子供時代、イスラム教のインドネシアに住んでいたものの、子ども故かそんなに抑圧される、という感じはなかった。

酒への欲望

しかし大人になれば悲しいかないろんな欲が出てくる。西洋文化に寛容といわれるドバイであってもお酒はライセンスを持たなければ買えない。買えたとしても高い。レストランであってもライセンスを持つレストランしか酒類の販売はできないので、限られたレストランでしかお酒は飲めない。


もともとお酒はそんなに飲むほうではなかったので、まあ大丈夫かなと思いきや「酒はいつでも買えるけど飲まない」のと「酒が買えない状況」には大きな違いがあることに気づいた。悲しき人間の性か、ない!といわれるとなぜか無性に欲しくなってしまうように、「買えない」という状況がなぜか「お酒が飲みたい」という欲望を生み出したのである。

酒を飲まずして4ヶ月ほど経過し、ついに酒が飲みたい!という欲望が爆発!自分ではわからないがたぶん、腹をすかしたドナルドダックみたいな表情になっていただろう。
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酒だー酒が飲みたい!

ドバイでライセンスなしにお酒を買うことができるのは、空港ぐらいなので、旅行に行った際にDuty Freeでゲットーーーー!そして数ヶ月ぶりのアルコールを口にした時の感動と言ったら。こんなに酒を飲んで嬉しいことはない、というほどテンションがあがりまくる。酒を飲んでよったわけではないのに、ただ欲望を満たすことができて嬉しいという感情のほうが大きい。無意識下でどれだけ欲していたかがわかる。別になくても生きてはいけるが、やはり息抜きとしてあったほうがよいのかなあと思ったり。

オープンな西洋文化への欲望

オマーンを数日旅していた時。オマーンもイスラム教の国のため、女性は髪、体を覆っている。しかしオマーンもドバイ同様、そこそこ観光客には寛容なため観光客は普段着でもOK(とはいっても過度な露出はNG)。ということでそんなに抑圧はされないだろうと思っていたところ、オマーンを出た飛行機の中では「セックスアンドザシティ」をエンドレスで見まくるという現象に陥った。

別に性的なものに飢えるというよりかは、女性がきれいな服をきて、自分の欲望やセクシーさを振りまくというもの自体に飢えていたようだ。とにかく派手に目立たないようにしよう、と思うことで逆に派手なものへの欲望が大きくなってしまうという現象。

豚肉への欲望

こちらは今の所、抑圧の反動とみられる現象は起きていない。鶏肉、牛肉で応用は聞くし、ありがたいことにドバイでは豚肉コーナー(とはいえ豚肉なので隔離された場所にある)もあり、高いが生ハムなども手に入る。しかもハム類は牛肉でつくったよ!みたいなハムまがいのものが売られていて、味にあまりこだわらない私にとってはまあまあ代用できるもの。ということで豚肉はOK。

ということで「規制」が入ると、余計に欲してしまうんだなあという人間の性を知りつつ、抑圧された欲望の反動というのは恐ろしいものだとしみじみ感じる。適度に欲望を満たすことが大事ですね。