ここドバイにも自殺する人はいます

気まぐれで買った新聞を読んでいたら、自殺記事が載っていた。日本じゃ悲しいことにごく当たり前すぎて記事にもならないのか、報道に規制がかかっているのかは分からないが一般人の自殺記事を読んだのは多分、人生で初めてだと思う。

記事になるぐらいなのだから、ドバイではやっぱり珍しいことなのだと思う。自殺したのは、24歳のインド人。自殺した場所は労働者キャンプの一室で首吊りだそう。労働者キャンプといえば、以前不良診断でお世話になったメディカルセンターの近くを思い出す。

ドバイといえば、大概の人が思い浮かべるのが下のようなイメージ。



でもこれはごく限られた場所(日本で言えば六本木、新宿エリアみたいな)だけであって、1時間も車でいくと下のような労働者施設があちこちにある。

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こういうところにパキスタンやインドからの低賃金労働者の人がたくさん働いているのだ。そして彼らこそが先のようなきらびやかな建物の建築や道路整備などに欠かせない労働力となっている。そうした彼らが何十人もオンボロバスに乗って移動する姿を毎日目にする。きっとこうした労働宿舎から建設現場にいくのだろう。

彼らはとても厳しい環境の中しかも低賃金で働いているという。一度家探しの際に訪れた部屋を見て驚いたことがある。なんとルームシェアなのだが、1人用の部屋の個室とリビングルームしかない部屋なのに、リビングルームに3つもベッドをおいてパキスタン人の若者、3人が生活していた。その横のリビングルームと同じ部屋のサイズの個室で1人暮らすのはなんとも忍びない、というかなんか変だろ、と思いやめたのだが、労働宿舎の中も同じようなものなのだろう。

こうした生活環境を考えるとなぜ24歳のインド人が自殺したのかが、なんとなく想像できる。 観光地としても有名な世界一高いビル、「バージュカリファ」でもかつて東南アジア出身の人がビル内のオフィスから投身自殺をした事件がある。

やはり住んでみると観光だけでは見えてこないものが見えて来る。スパイダーマンが出てきそうな変な町で摩訶不思議な建物を毎日見ていると、それと同時に小さな労働者たちの姿も目に移る。この町が何によって作られているのか、そうした現実を考えざるおえない毎日である。