日本の存在感は低下している?世界的観光地で存在感増す韓国【その2】

前回までは、主にドバイにおける日中韓の企業のプレゼンスについて述べてきたが、カルチャーや生活面でも注目してみたい。

もしあなたが熱心な「クールジャパン」信者であれば、この先を読むことをおすすめしない。


終戦直後の日本人が天皇の「人間宣言」によって受けた衝撃をこの先で体感するかもしれない。そう、「え!天皇は神様じゃないの?」と言うがごとく、「え!日本はクールじゃないの?」と口にしてしまうこと請け合いだからである。

日本人の2倍以上の韓国人がドバイに在留

韓国や中国勢が本国の人間を大量に送り込み、ドバイでビジネスを展開していることはすでに述べた。実際に数字を見てみるとこんな感じである。UAEに住む日本人は2017年時点で約4,000人で、UAEに進出している日系企業は431社(2014年時点JETRO調査より)である。

一方の韓国は2017年時点で1万人を超えている(韓国の外務省発表による)。人口は日本の2分の1以下だというのに、ドバイにいる人口は日本を圧倒的に上回っている。

中国は2017年時点でUAEに住む中国人は20万人以上と言われている。2006年時点では、その人数が3~5万人だったというから、この10年以上でドバイに移り住む中国人は劇的に増えている。

もうこの人民数レベルでUAEにおける日本人のプレゼンスは相当危うい。などと思っていたら、ドバイの日本総領事館の領事も同じようなことを言っている。ドバイに住む日本人は、「俺らやばくね?」という、この事実に薄々気づき始めているようだ。

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コンテンツでドバイを席巻する韓国

韓国はコンテンツに強い。中東で有名なコメディアンの一人に、ウォンホ・チャン(Wonho Chung)という人がいる。韓国人の父、ベトナム人の母を持ち、自身はサウジアラビアのジェッダで生まれた。ヨルダンでも暮らしたことがあり、現在はドバイ在住だ。アラビア語はもちろんペラペラである。

おそらく中東で知らない人はいないぐらい有名なコメディアンだろう。2016年のラマダン期間中のレクサスのCMでも起用されていたほどだ。

ウォンホが出演したレクサスのCM。インド人、アラブ人、中国人のモノマネシーンは必見。

最近では韓国の男性アイドルグループ、EXO(エクソ)のドバイ訪問が話題となった。

We are happy to have you again! @weareone.exo @visit.dubai #BurjKhalifa #EXO

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何なんだこのシュッとしたイケメン集団は・・?アラブ女子もフィリピン女子もみんなメロメロである。

ファンの熱狂ぶりもさることながら、特筆すべきはドバイ観光の目玉であるドバイの噴水ショーにて、彼らの曲が使われたことだろう。K-POPソングが使われたのはドバイの噴水ショー史上初めてである。


歓声が曲のボリュームを上回るほどの熱狂ぶりだ。

なにせ今までの選曲といえば、マイケル・ジャクソンのスリラーやディズニーなど世界的に有名な曲ばかりである。そこにK-POPだ。韓国人からすればこれほど誇らしいものはないだろう。

コンテンツにかけては絶対的な自信がある日本とはいえ、日本の漫画やアニメの影響力はさほど大きくはないのではないか、というのが個人的な感覚だ。ドバイで毎年開かれている「コミコン」にしても、確かに日本のアニメや漫画を扱ったコーナーやコスプレをしている人はいた。

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けれどもイベントの人気をかっさらっていたのは、サムスンのVR体験やVRゲームなどで日本のコンテンツの存在感は薄かったというのが正直な感想。またアメコミの人気度の高さにも驚かされた。日本のアニメや漫画は世界で人気。確かにそうかもしれないが、それだけではない。

日本だけに注目していては、周りが見えない。もっと相対的に日本が置かれている立場を見てみるべきだろう。