一度は泊まりたい!ドバイ砂漠のホテル「バブ・アル・シャムス」滞在記

ドバイ観光ではずせないものと言えば砂漠だろう。ドバイ市内からの砂漠ツアーは多くあるが、どうせなら1日まるごと砂漠で過ごしてみたい。そんな要望をかなえてくれるのが砂漠ホテルである。

砂漠の迷路に迷い込む「バブ・アル・シャムス」


市内から一時間弱で到着し現れたのは、市内の高層ビルホテルとは違う砂漠にひっそりとたたずむホテルだ。

このような砂漠のホテルにやってくる度になぜかほっとしてしまう。その安堵感の原因は、ドバイ市内のほとんどの建物が鉄筋コンクリートで作られギラギラとメタリックな色に輝いているのに対し、砂漠のホテルは伝統的な家づくりにならった色や形をしているからだろう。

ホテル内はまるでちょっとした迷路のようになっており、どこもかしこもフォトジェニックな景観が広がっている。実際に滞在した日にはホテルの一角でファッション誌の撮影が行われていた。

「バブ・アル・シャムス」といえば、プールから眺める砂漠の景色だろう。たっぷりの水につかりながら、広大な砂漠を眺める。贅沢な時間である。

同ホテルでは夕方からディナータイムまで、無料で砂漠でラクダ乗り体験ができる。

時間限定なのかと思いきや、ラクダは随時ホテル内のどこかに待機していたため、ディナーの時間帯(アル・ハディーラレストランのみに限る)や日中でも乗ることができた。いわばラクダ乗り放題のホテルといったところである。

客室はこじんまりとしているが、1つ1つの装飾が凝っており、アラブっぽさがぎゅっと詰まっている。まるで隠れ家的な洞窟空間。

年間の半年以上の気温が40度近くになることから、熱を溜め込まない素材が主に使われており、室内ではクーラーなしでも涼しく快適に過ごすための工夫があちこちに見られる。

床は石造りになっており、裸足であるけば石のひんやり感が伝わって来る。

新宿ロボットレストランを凌駕する砂漠のエンタメレストラン

ホテル内には、バーやイタリア、インド料理といったいくつかレストランがあるが、宿泊客の一番のお目当てはアラブ料理レストラン、「アル・ハディーラ」であろう。このレストランはただのレストランではない。

言うならば、外国人に人気の新宿にあるロボットレストランのようなエンタメ満載のレストランなのである。そんな砂漠のエンタメレストランは、宿泊客のみならず市内からも多くの住民が訪れる。

レストランは19時からオープンだが、ベリーダンスや民族舞踊のショーが始まるのは20時からである。市内からのレストランのみの利用客も多いため、宿泊客であっても早めに予約をしておいたほうが良いだろう。

ディナーはブッフェ形式で一人あたり1万円ほど。アラブの伝統的な料理やスイーツが数多く並ぶ。約6,000円ほどでビールやワインなどのお酒の飲み放題をつけることも可能。ただ、アラブ料理ともなるとあまりお酒を飲みたいという気にならないので、1、2杯程度にしておくのがよいかもしれない。

中でも個人的に一番のお気に入りポイントが、レストランで行われたリアル家畜を使った寸劇である。細かい話の内容は覚えていないが、UAEの昔のライフスタイルを解説したようなものであった。

いつもは食用、もしくは観光客相手に晒しものにされているラクダや馬、羊たちが寸劇を行うさまは滑稽であった。家畜本人たちは、演じているという大それた意識はなく、ただ人間に命令されるだけに従っているだけだが、それでも動物が人間と寸劇を行う、この斬新なアイデアに感心したものである。

まるでアラブの歌舞伎というべきだろうか。ドバイオペラなんぞやるより、こちらのリアル家畜寸劇をもっと広めた方がよいとドバイに提案したい。ドバイ生活の中でもっとも楽しめた娯楽と言っても過言ではない。

ドバイのエンタメレストランはこれだけにとどまらない。なんと花火まで打ち上げてしまったのである。

花火といえばドバイが得意とするところである。新年のバージュ・カリファ(世界一高い高層ビル)での花火を観光の目玉とし、世界中から観光客を集めている。何かめでたいことがある度に連日花火をあげまくるドバイである。ドバイにしてみれば花火をちょちょっとあげる程度で人が集まってくれるのだから、お安い御用である。

そんなドバイお得意の花火をここでもやるとは・・・砂漠という広大な土地を存分に活かし、花火まで上げてしまったことで、新宿のロボットレストランなど比ではなくなってしまった。それほどまでにドバイの砂漠レストランのエンタメはすごいのである。

ちなみにリアル家畜の寸劇、花火の打ち上げは21時より始まる(2017年11月で確認した時点で。変更の可能性あり)ので、食事が終わってもその場にいるべし。

ディナー代1人あたり1万円とはドバイ市内の平均からいってもやや高いという印象を受けたが、これだけのエンタメがついてこの値段ならば納得である。むしろ料理代よりもエンタメ料金の方が高くついているのではないかと思うが。「バブ・アル・シャムス」を訪れたらば必ずこのレストランはいっておきたい。むしろこのホテルの楽しみの大半はこの砂漠レストランである。

ドバイの砂漠ホテル「バブ・アル・シャムス」と「アル・マハ」の違いは?

「バブ・アル・シャムス」が比較的市内からアクセスしやすい浅い砂漠に位置しているのに対し、「アル・マハ」はあたり一面が砂漠にあるディープな場所に存在する。「アル・マハ」滞在記についてはすでに書いたのでそちらを参照いただきたい。

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より都心から離れ、まっさらな砂漠を堪能したいのであれば断然「アル・マハ」である。またホテルからの景観にしても、ホテル自体が小高い砂丘の上に位置しているので、広大な砂漠がどこまでも続く景色が堪能できる。特に砂漠に広がる朝もやはまるで砂漠なのに広大な海が広がっているのではないかと錯覚するほど、幻想的であった。

同じ5つ星の砂漠ホテルとはいえ、大きく異なるのがその値段である。「バブ・アル・シャムス」が1泊あたり4万円なのに対し、「アル・マハ」は11万近くである。その差は一体どこから来るのだろうか。

「アル・マハ」は1日42組限定とプライベート空間が充実している。客室はコテージのような作りで、さらには自由に温度調節ができるプライベートプールがついているのが売りだ。さらにプールは砂漠に面しており、時たま近くに砂漠の動物がやってくることもある。

また、3食の食事付きで、朝食はビュッフェであるが、ランチ、ディナーともに高級レストランのような品揃えとクオリティの食事が楽しめる。

まさにスーパーラグジュアリアスホテルなのだ。

一方で「バブ・アル・シャムス」は大衆的な砂漠ホテルである。家族連れも多く、プールやレストランは賑わいを見せている。また砂漠レストランなど「アル・マハ」にはないエンタメが充実している。日本人観光客にも人気なのか、4組ほどの日本人観光客を見かけた。

どちらがいいかはやはり好みによるだろう。家族連れや女子旅でワイワイしたい場合には「バブ・アル・シャムス」の方が良いし、ひっそりと自然の中に身を置きプライベート空間を楽しみたい場合には「アル・マハ」だろう。

こじんまりとした洞窟空間がたまらない「バブ・アル・シャムス」の客室も好きだが、個人的には、「アル・マハ」の方が好みである。お値段はやや高めといえどもそれだけの価値が存分にあるホテルである。何もしないで休暇を楽しむということができる。一度ぐらいはあの贅沢すぎるプライベート空間に身を置くのも悪くない。