通話料金が半額!市民のスマホをハイジャック!サウジ建国記念日を全力で祝うドバイ

町にあふれるサウジアラビアの国旗。はて?ここはいつからサウジアラビアになってしまったのだろうか、と自分がサウジアラビアにいるのではないかという錯覚に陥るほど、町はサウジアラビアの国旗の色、濃いグリーンにあふれている。しかし今いるのはドバイである。ドバイで一体なぜサウジアラビアの国旗がはためているのか?

9月23日はサウジアラビアの建国記念日である。そのためなぜか隣国のUAEまでもがサウジの建国記念日を派手に祝うのが習慣となっているらしい。そのためUAE国内各地でもサウジの国旗を掲げ、隣国サウジアラビアの建国を祝うのである。



サウジの国旗がかかげられたドバイ観光名所の通り

しかもその祝い方が半端ない。なにせ今年はUAEとサウジの結束を意識してか、わざわざ建国記念日を祝うため、「UAEとサウジは一つ」というスローガンを作りロゴまで作ってしまったのである。

ドバイ政府の広報局が発表したサウジの建国を祝うロゴ

さらにサウジ国旗をかかげるにとどまらず、UAEはサウジを全力で応援する!といわんばかりのサウジ建国を祝う尋常ではないプロモーションが国内各地で見られた。

1.UAEからサウジへの通話料金を半額に

地元の通信会社もこのサウジの建国記念日に一肌ぬいでいる。なんと建国記念日を含む3日間限定で、UAEからサウジへ電話をかける際の通話料が半額になるというのだ。UAEとサウジのより一層固い絆を結ぶためということだが・・・

2.スマホをハイジャックしてUAEとサウジの仲良し度をアピール

これまた地元の通信会社により、「UAEとサウジアラビアは一つ」というスローガンがスマホ(iPhoneのみ)に表示されるようになっている。通常であれば日本でいうところのNTT DocomoやKDDIといった通信会社の社名が表示されるところ、サウジアラビアの建国記念日にあわせてこちらも期間限定で、サウジとUAEの結束の強さを示すスローガンが表示されるようになっている。


「UAEとサウジは一つ」というスローガンが表示されたスマホの画面

ソーシャルメディア上では、一体これはなんなんだ!?とスマホ画面をシェアする市民の投稿が見られた。どうやらドバイ市民は快くこのプロモーションを受け入れているらしい。

3.入国スタンプがサウジ建国記念日にあわせた特別仕様に

ドバイ国際空港では、建国記念日にあわせてやってきたサウジからの旅行客へミニフラッグを配るなどして、熱烈に歓迎する姿がみられた。さらに一部のホテルでは、サウジからの観光客へ宿泊割引プランも提供しているとのこと。


ドバイ国際空港で熱烈な歓迎を受けるサウジ観光客ら


歓迎してくれるのはありがたいが、人形が不気味すぎやしないか?

UAEのサウジ愛のすごさはこれだけにとどまらない。なんと入国審査時に押されるスタンプでさえも、サウジ建国記念日にあわせたスタンプになっていたのだ。繰り返して言うが、これは自国のUAEではなく、あくまで隣国の建国記念日である。

4.期間限定!?「サウジビーチ」が登場

「マリーナビーチ」で普段は通っているドバイの観光客、地元住民に人気のビーチもサウジの建国記念日となれば、容易に日和って名前を変えてしまう。その結果が、「サウジビーチ」だ。

サウジの建国記念日を祝うためなら、やすやすと名前を変えることすらいとわない。ドバイのサウジ愛は本物だ。

5.メインストリートにサルマン国王の名前を命名

もともとは「アル・スフォアウ」という通りだったのだが、2016年にドバイ首長のムハンマド氏の鶴の一声により、なんとサウジ国王の名前に変更されてしまったのである。

アル・スフォアウ通りは、7つ星ホテルの「バージュ・アル・アラブ」や世界最大の人工島、「パーム・ジュメイラ」へつながっており、ドバイのアイコンとも呼べる観光スポットが立ち並ぶメインストリートの1つでもある。だからこそ、友情の証にふさわしいこの通りを選んだのだろう。

それにしても首長の一声で通りの名前が変わってしまうとは・・・市民にとってはある日突然通りの名前が変わるのはやや困惑するものがあるが、ドバイ首長には何も言えない。

これだけの熱烈なラブコールをサウジに送る、ムハンマド首長当人もこの通りである。


まるでおじいちゃんと息子。家族のようである。


そして友好のキッス

しかし尋常ではない隣国の建国記念日の祝い方だ。日本ではまずありえないだろう。同盟国のアメリカになぞらえて、渋谷のスクランブル交差点をトランプ交差点などにするだろうか?

ここまでくるともはや国の友好というよりかは、愛である。UAEから熱烈なラブコールを受けるサルマン国王、サウジがうらやましいものである。ぜひともサウジにはそのラブコールに答えて、サウジを観光地としてドバイ市民にもっと解放するなどしてほしい。