海外で言われてドキッとする言葉、「I miss you」

深い意味はないとわかっちゃあいるんだけども、なかなかうまく意味を咀嚼できない。その英語の表現が、「I miss you」である。意味としては、「あんたがいなくて恋しいわよ」という感じで、海外のドラマや映画を見ると恋人や思いを寄せている人に対して使われる場面によく出くわす。

だから「なるほど、恋心を抱いている人間に対してI miss youと使うのだな」と私の頭の中にインプットされていたのだが、現実世界で想像していた場面とは違う状況で使われることが多く、戸惑いを抱いている。大して親しくもないし、そういう間柄でもないのに「I miss you」と言われる。

これは何事か?

調べてみると友人や男同士でも普通に「I miss you」などと使われるらしく、そうした場合は「あんたがいたらもっと楽しいのになー」というライトな意味に変化するらしい。

確かに「Miss You Already(邦題:マイ・ベスト・フレンド)」という映画も存在する。話はロマンスではなくて、女友達の話だ。

確かにグループレッスンなどで「あー今日はあの人いないんだなー」という恋心じゃないけど、なんとなくいつもいる人がいない寂しい気持ち。私をとりまく「I miss you」はたぶんそんな意味で使われているのだと思う。だけど、言葉に出して「こないだはあんたがいなくてI miss youだよ」なんてストレートに表現できない。

そこが真の英語話者とにわか英語話者の違いなのだと思う。表現を知っていても英語文化の文脈で英語を使えていない。

しかし使う相手によっては恋心が絡まない意味になるにしても、「I miss you」の乱用はやめていただきたい。頭では大した意味がないとわかってはいても、なぜか脳が過敏に反応してドキッとさせられる。変に期待してしまうやないか。

異性ならまだしも同性から「I miss you」と言われた時は心音がさらに激しく乱高下してしまう。しかも英語ネイティブに。使い方は絶対的に正しいはずなのだが、「これは恋心絡んでないはず。ライトな意味なのだ」と念仏のように頭の中で何度も自分を納得させようとする。頭では大した意味じゃないとわかっていても、これはゲイへの誘いなのか?とまで考えてしまう。

「I miss you」。たった3語からなる表現のくせにここまで人の心音を乱高下させる、要注意な表現だ。

20代後半から海外で生活。ドバイで5年暮らした後、イスラーム圏を2年に渡り旅する。その後マレーシアで生活。大学では社会科学を専攻。イスラエル・パレスチナの大学に留学し、ジャーナリズム、国際政治を学ぶ。読売新聞ニューヨーク支局でインターンを行った後、10年以上に渡りWPPやHavasなどの外資系広告代理店を通じて、マーケティング業界に携わる。

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