ドバイメトロを10倍楽しむ術&乗り方

ドバイの街中を移動するにはタクシーの方がメインかもしれないが、ドバイメトロだって観光や生活において安く済むし、便利な乗り物だ。そんなドバイメトロの乗り方や、注意、また各駅の周辺についてご紹介したい。


ドバイメトロとは?

世界一というブランドが大好きなドバイにとっては、メトロも例外ではない。ドバイメトロは、世界一長い無人全自動運転の鉄道として一応「世界一」となっている。ドバイ自体は長崎県(日本の都道府県ランキング第37位)とほぼ同じ大きさの面積で、駅の端から端まで乗っても1時間半とかからない。車内は清潔感がありクーラーがきいていて快適だ。

さらに女性専用車両(終日)、日本のグリーン車にあたるゴールドクラス車両がある。女性専用車両に男性が乗ると約6,000円ほどの罰金が課せられる。間違って女性車両にまぎれこむメンズはよくいるのだが、未だ罰金を払っている人はみたことない。乗客はフィリピン人が多く、車内は陽気な雰囲気に包まれており、時にはお疲れモードで眠りこけるフィリピン人も。

ゴールドクラスは経済的に余裕がある人が乗っているためかやはり普通車両とどこか雰囲気が違う。といっても料金は通常の約2倍ほど。通常の料金も距離によって異なるが90円から300円ほどと日本よりも同じかやや安めといった感覚だ。

ドバイメトロの注意点

一番注意したいのは、運行時間である。2017年時点で平日は朝の5時半から深夜12時まで。金、土が週末となるため、木曜日は夜1時まで運行している。一方で金曜日は朝の10時から運行するため、朝早くメトロで移動することはできない。2015年までは金曜日は午後1時からの運行開始だったが、観光客や住民の利便性を考えて、金曜日の運行開始時間が早まっている。

またドバイメトロを運用するRTAという会社は、定期的にメトロ利用者に運行時間やサービスアンケートを行っている。金曜日も通常の時間帯で運行してほしいとか、24時間運行にすべきだ!などという声が大きくなれば、将来的にはまた運行時間が変更されるかもしれない。いずれにしろ、制度や物事が数年で変わっていくのがドバイの特徴でもある。

ドバイメトロの駅周辺の特徴

観光として利用する駅は限られてくるかもしれないが、それ以外の駅にもどんな街並みが広がっているかということを知っていただければ、よりメトロの旅が楽しくなるかもしれない。ドバイのメトロはグリーンラインとレッドラインの2つの線があるが、今回は観光や生活でよく使われるレッドラインの駅についてご紹介する。

1.ラシディヤ (Rashidiya)

2.エミレーツ(Emirates)

エミレーツ本社に直結している駅。直結しているため間違って本社に入り込んでしまったが、エミレーツクルーがいるわけではなかった。エミレーツ本社以外には駅の周りには何もない。

3.エアポート・ターミナル3 (Airport Terminal 3)

エミレーツ航空専用の発着ターミナル。

4.エアポート・ターミナル1 (Airport Terminal 1)

エミレーツ航空以外の発着ターミナル。

5.ジジーコ (GGICO)

かつての日本代表サッカーチーム代表の監督名かと思うぐらい愛嬌のある名前だが、残念ながらGGICOというのはドバイの不動産会社の名前。在留日本人がよく通う「キク」という日本料理屋が入ったル・メリディアンホテルが近いが、駅から歩いて行くのは困難なため、タクシーで行ったほうが便利である。

6.デイラ・シティセンター (Deira City Center)

シティーセンターという名のショッピングモールが、メトロの駅を出たところにある。休日は、デイラ地区に住むアジア系住民たちで賑わう。東南アジアのショッピングモールのような活気溢れる場所だ。

メトロが通っていないドバイ国際空港ターミナル2へ行く際に、だいたいここからタクシーを拾うと600円程度で済む。

7.アル・リッガ (Al Rigga)

駅を出てみると、なんということでしょう。まるで東南アジアに瞬間移動してしまったような錯覚に陥る。駅に面するメインストリートには、アジア、中東料理屋、ほぼ100円ショップ、激安お土産店、スーパーなどがずらりと並ぶ。食事も買い物もほぼ市内の2分の1から3分の1程度で済む。ドバイメトロ駅でも数少ない駅周辺を歩く価値がある駅である。

8.ユニオン (Union)

グリーンラインとレッドラインが交差する駅。ゴールドスークや渡し船に乗れるドバイクリークといった古き良きドバイを堪能できるスポットへの最寄駅。ユニオンというだけあって、駅近辺には飲食店やショップが多く集まっている。

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駅を出た先にある広場では、時間つぶしのためか避暑のためか所在なさげに市民がたむろうほほえましい光景も。広場近くのイランスイーツショップでは、日本人シェフが伝道したというシュークリームが売られている。

日本人駐在員が多く住むマンションも近くにある。

9.バージュマン (Burjuman)

こちらもグリーンラインとレッドラインの乗り換え駅。同じドバイのメトロだというのに、駅構内のテイストが違う。まるで海の中にいるかのように、照明はブルーで統一され、クラゲみたいなおしゃれ照明で飾られている。写真におさめる価値のある駅だ。

またバージュマン・ショッピングセンターも駅を出たすぐの場所にある。ちなみにショッピングセンター出口付近にはドバイの駅構内にはめずらしく、ブッフェスタイルのフィリピン系レストランが入っている。

10.エーディーシービ (ADCB)

リトルインドタウンと呼んでも差し支えないぐらい、町はインド、パキスタン色が鮮明である。ドバイのタウン誌がかつてカレー特集を組んだほど、インドカレー屋が充実している。

また歩いて15分ほどいくと、インド系のスーパー、「ルル・ハイパーマケット」がある。他のスーパーには置いていない、インドスイーツやスナックが充実。インドの味を試すのにはちょうどよい場所だ。ただレストランやスーパーは分散しているので、歩くことが可能な冬季に見て回るのがよいだろう。

もともとこの地区にちなんで、アル・カルマと呼ばれる駅名だったが、ADCBことアブダビ商業銀行の駅名になっている。

ちなみに駅名のアナウンスでダントツ好きなのがこのADCB駅。耳に残る特徴がある。アナウンスをマネして言ってみると絶対ドヤ顔になるので、絶対アナウンスの人もドヤ顔をしながら言っているに違いないと思う。

11.アル・ジャフィリーヤ (Al Jafiliya)

お役所感漂う駅近辺。大使館や政府系の建物が集中している。ヴィラが立ち並ぶ閑静な住宅街がある一方で、なぜかアジア系の住民がよく乗り降りをする。

この駅を訪れたのは唯一アフガニスタン旅行のビザを申請しに行った時だけである。それほどまでに普段の生活とは関わりのない駅である。

12.ワールド・トレード・センター (World Trade Center)

アル・ジャフィリーヤ駅までの光景とはうって変わり、ここぞドバイという高層タワーが立ち並ぶドバイっぽい景色になる。ワールドトレードセンターからファイナンシャルセンターまでは、ビジネス街でもあるが、ドバイモールに数駅でいけるだけあって同時に多くのホテルも集まる場所。

駅名と同じ展示場が駅から5分ほどのところにあり、多くのイベントが開催される。漫画やアニメをテーマとした「コミコン」というイベントも毎年ここで行われる。冬季(10月~4月)には、展示場付近で青空マーケットが週末に開かれる。

ちなみにこの駅近くにコンラッドホテルがあるが、ドバイに2件しかない(正式にワインバーと分類されているもの)という「Cave」というワインバーが入っている。名にふさわしく、洞窟感がある。ここは私のお気に入りのスポットであり、好物の生ハムが大量に食べられるので足しげく通っている。

13.エミレーツ・タワーズ (Emirates Towers)

エミレーツタワーズホテルという56階立ての5つ星ホテルがある。ホテルからの眺めもそこそこよく、市内を一望するにはよい。アラブ感はあまりないが、洗練されたスタイリッシュホテル。同ホテルに入っているビルの地下にある「Hakkasan」という創作中国料理屋はおすすめ。雰囲気も味もよい。

エミレーツタワーズの反対側にあるのが、サトワと呼ばれるこれまた東南アジアの風がただよう庶民的な地区。駅から徒歩でいくのは困難だが、タクシーでいけば10分ほど。

14.ファイナンシャル・センター (Financial Center)

駅を出ればレストランやカフェはちらほらあるものの、あまり観光地としての情緒はない。日本食材屋の「グルメ屋」も徒歩8分ほどいったところにある。

ただ、駅から10分ほどいったところには地元民に人気のレバノン料理屋「Al Safadi」があるので、ついつい足が向いてしまう。

15.バージュ・ハリファ、ドバイモール (Burj Khalifa / Dubai Mall)

どや、これぞドバイの観光名所だ!と言わんばかりの自信満々な駅名アナウンスが特徴。

駅名からしてお分かりになるかと思うが、ドバイのメイン観光名所、世界一高い高層ビル、「バージュ・ハリファ」そして世界最大規模のショッピングモール、「ドバイモール」が集結している。

ドバイモールまで直結しているのが売りで、暑い時期でもエアコンが効いている構内を歩けばいけるのはありがたいが、モールにたどりつくまでが長い。恵比寿駅から恵比寿ガーデンプレイスに直結しているようなレベルかと思いきや、平気でその距離は3倍以上ある。

16.ビジネスベイ (Business Bay)

その名の通り、ビジネス街である。大量のリーマンが通勤時間帯には乗り降りする。帰宅ラッシュ時にはあまりにも混雑するため入場規制が行われることもある。

とりわけ駅近くに面白いものはないが、しいていうならばビジネ街の反対側にはUAE人が住む高級住宅街があり、その中にあるボロボロのUAE人の家が集まる一角は興味深い。駅から歩いても5分ぐらいである。金持ちというイメージしかないが、こんなしがない場所に住んでいる地元民もいるのだということがわかる。

17.ヌール・バンク (Noor Bank)

アル・ジャフィリーヤ駅以上にとりたてて特色のない駅である。「ヌール銀行」という企業名が駅名になっている。日本で言うところのみずほ銀行駅みたいなもんであえる。

18.エフジービー (FGB)

駅周辺は車メーカーのショールームが立ち並ぶ。中でもベントレーのショールームは夜になるとライトアップされ、ひときわ美しい。駅前にはカフェやレストランが数店舗あるぐらいなので、ここは通過するだけでよいだろう。

駅名はFGBこと、第1湾岸銀行からきている。

19.モール・オブ・ジ・エミレーツ ( Mall of Emirates)

駅名の通りエミレーツモールへ駅から直結で行けるので週末は多くの人で駅は賑わう。モールは屋内スキー場があることでも有名。ドバイモールと比べ、駅から歩く距離も少なく(3分程度)アクセスが便利。

またフランス系スーパー、「カルフール」の巨大な店舗が入っており、食料品、日用品はもちろんのこと、電化製品や衣料品など生活に必要なものが大体そろう店舗だ。ドバイ市民の食卓を見て回るよいチャンスでもある。個人的にカルフールのおすすめ商品は「でかぐま」である。スーパーで巨大なぬいぐるみなんて買う奴がいるのかと思いきや、結構購入している人を見かける。

ドバイモールに入っているイギリス系スーパー、「ウェイトローズ」はみやげ物などは充実しているものの、品数ではエミレーツモール店よりも少ない。

また、自称7つ星ホテル「バージュ・アル・アラブ」やアラブっぽい雰囲気で観光客に人気の「スーク・マディナ・ジュメイラ」へも駅からタクシーでおおよそ10分ほどで行ける最寄駅となっている。

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20.シャラフ・ディージー (Sharaf DG)

ビジネスホテルがいくつか点在しているがこちらも特段、観光としてみるものはない。唯一あるとすれば駅前にあるセブンイレブンぐらいだろうか。ちなみに駅名はドバイの家電量販店名からきている。日本で言うヤマダ電機駅、といったところだろう。

21.ドバイ・インターネット・シティ(Dubai Internet City)

ビジネス・ベイに次ぐドバイのビジネス街。名前の通り、グーグルやマイクロソフトなどIT関連企業が集まっている。

22.ナヒール (Nakheel)

エミレーツ・ゴルフ・クラブというゴルフ場があるだけで、ゴルフに興味がない人はスルーしてよし。ちなみに「ナヒール」というのは、UAEの政府系不動産会社名である。

23.ダマック・プロパティーズ (DAMAC Properties)

マリーナ地区にあり、もともとドバイ・マリーナという駅名だったため、いまだ新駅名に慣れず旧駅名しかしらない人もいる。「ダマック・プロパティーズ」というのは現地の不動産会社である。下北沢にある下北沢駅が、突如として三井不動産駅となるようなものである。

マリーナ地区を巡回するトラムへの乗り換え駅でもある。トラムに乗ると、ビーチ近くのジュメイラ・ビーチ・レジデンスへ行ける。この地区はバーやレストランが多く、毎週末は多くの人で賑わう。道も狭く週末は常に大渋滞のため、車ではなくトラムでの移動が便利だろう。

24.ジュメイラ・レイク・タワーズ (Jumeirah Lake Towers)

おもに欧米系の住民が住んでおり、駅近くにはタワーマンションやスーパーが立ち並んでいる。駅から歩いて5分も行けば、観光客に人気のクルーザーディナーや水上タクシーに乗ることができるスポットが集まっている。

また駅から徒歩10分ほどのところに、マリーナモールやお酒が楽しめるバーやレストランが入った「Pier 7」というビルがある。Pier 7には、いつも着飾っておめかしした欧米人が出入りしているため、彼らにとってはちょっとした社交の場なのだろう。

25.ナヒール・ハーバー・タワー (Nakheel Harbour & Tower)

駅名の通りといいたいところだが、ジュメイラ・レイク・タワーズ駅を過ぎるとイブン・バトゥータ駅を除き、高層ビルが立ち並ぶドバイ感が消え失せ、砂漠&工業地帯が広がり始める。いずれも終点のUAEエクスチェンジ駅まで同じような光景が続く。

26.イブン・バトゥータ (Ibn Battuta)

アブダビへの長距離バスの発着ターミナル駅に隣接しており、エジプトや中国、イランといった世界各国の国をテーマにしたショッピングモールである。入っている店舗は他の店舗とあまり変わりがないが、「世界一美しいスタバ」があるのが特徴。ちなみにフードコートには「Ichikura」というラーメン屋がある。

27.エナジー(Energy)

エナジーという駅名の通り、工業地帯が広がる。しかしメトロアナウンスはいまひとつやる気のエネルギーが感じられない。工業地帯ゆえか、おっさん率が高い駅。

28.ダヌーベ(Danube)

メトロの駅にある駅周辺案内板に、駅周辺にはほぼ何も存在しないという不思議な駅。駅としての存在意義が問われる。

29.UAEエクスチェンジ(UAE Exchange)

もともともは駅がある地区にちなんで、ジャベル・アリという駅名だったが、突如としてUAEエクスチェンジというこれまた企業名に乗っ取られた。

ドバイ駅名は広告にもなっている

すでに勘の良い方はお気づきかもしれないが、ドバイの駅名ってほとんど企業名じゃね?そう、その通り。かつては地区の名前に由来していた駅名がある日いきなり企業名になるのである。これは駅名も広告の一環として、企業が金にものをいわせれば駅名だって広告になるというシステムゆえなのだ。企業にしてみれば、認知度があがり嬉しいことこの上ないが、市民にとっては馴染みのある駅名から、無味乾燥な企業名になってしまうのは少し寂しいものである。