ドバイで就職!ドバイでの仕事、生活環境まとめ

観光地としては、ドバイというのは近年いくらかおなじみになってきているようだが、就職先としてのドバイはどんな感じなのか?そんな疑問にお答えするため、ドバイでどのような仕事があるのか、働く上での仕事、生活環境面はどうなのか?についてまとめてみた。

ちなみにドバイは首都でもなく、国名でもない。アラブ首長国連邦(UAE)という国を形成する7つの首長国の1つがドバイである。けれどもその知名度の高さゆえ、まるで1つの国を語るようにみなドバイというのである。


ビジネス、生活をする上でもやはりこの国ではドバイが中心となるため、アラブ首長国連邦全体について語るよりも、ドバイについて語る方が適切だろう。もちろん首都アブダビにも日系企業はあり、駐在員もいるがそれどもドバイと比べるとその数は圧倒的に少ない。そうした背景を前提にドバイでの就労環境についてご紹介したい。

ドバイ基本情報

国名 アラブ首長国連邦
天候 亜熱帯気候であり、夏には50度近くに達することもある。一方で基本が15~20度ほどになる肌寒い冬期が10月から4月まで訪れる。雨が降るのは年に数回。
人口 2017年現在で270万人。長野県民と同じぐらいの人口で、うち80%ほどが外国人で、人口の半分以上はインド人。
公用語 英語、アラビア語
日本との時差 日本より5時間遅れ。
面積 4,114 km²で埼玉県と同じぐらいの大きさ。
日本からドバイへのアクセス エミレーツ航空の直行便で8~10時間。シンガポール航空、カタール航空などもよく利用される。

ドバイで働く日本人

ドバイで働く日本人はおおまかに2つに分かれる。駐在員として日系企業のドバイ支社で働く場合と、日系企業の現地採用もしくはドバイの外資系、ローカル企業につとめる場合だ。

2008年と古い調査報告書ではあるが、中東に住む長期滞在者を対象とした調査をみると、UAEに住む90%の滞在者が日系企業に勤務しているという。一方で現地、外資企業に勤務しているのはたった8.3%である。UAEという国においては日系企業で働くという働き方が日本人にとってはメジャーである、ということを示している。

一般に外資系、ローカル企業で働く場合も現地採用とみなされがちだが、日系企業の現地採用とは事情が異なる。人口の80%が外国人で形成されているドバイにおいては、こちらの方が一般的な働き方になる。

あくまで駐在で働くという比較において、現地採用という言葉が使われているのだろうけども、ドバイで働く外人にとっては現地採用、駐在という区分けは存在せず、あくまで自国と同じように会社に雇われて働くという感覚が一般的である。

ドバイで働く日本駐在員とは?

ドバイで働く日本人のほとんどはこの駐在員というカテゴリに分類される。ドバイの駐在員になったとはいえ、彼らはドバイだけを担当するのではない。

あくまでアフリカ、中東を管轄するハブとしてドバイで働いているので、日々の仕事では、サウジアラビアやクウェート、オマーンといった隣国の湾岸諸国のみならず、時にはヨーロッパ、アフリカまで出張に行くことが多い。生活の拠点はあくまでドバイにはあるのだけども仕事は中東、アフリカをめまぐるしくまわるといったスタイルが一般的である。

業種に関して言えば、石油というイメージが強いドバイ(実際はドバイでの石油埋蔵量はごくわずかである)であるため、商社やインフラに限定されているのではと思うかもしれない。けれども、小売、銀行、通信、広告といった意外と多岐にわたる日系企業が進出している。

待遇としては、日本で働く際の福利厚生に加え、家、車が貸与される。家賃はすべて会社負担だ。車社会のドバイにおいては車は移動において必須であり、中には運転手がつく場合もある。

なので駐在員生活をしていると、ほとんど市民の乗り物であるバスやメトロを利用することはない。だから私が駐在員とメトロの駅名を話しても、数年住んでいるのに「どこそれ?」というやりとりはざらである。

待遇の面においては、いくらかドバイでの一般的な働き方に比べ、駐在員というのは恵まれているようであるが、仕事面においてはどうなのだろうか。

話を聞いてみると、通常の業務に加え業務時間外に日本からの出張者をアテンドしたり、接待したりすることも多いのだという。この辺は日本のリーマンスタイルと変わらない。とくに酒が飲める場所が限定されてしまうラマダンや普段は飲めるのに、まったくお酒を提供しないドライナイトと呼ばれるイスラームの祝日にあたったりすると、飲み会の設定に苦労するのだとか。

日本の会社から派遣されている身であるため、日本とドバイの調整をする業務も発生する。日本と現地の温度感ややり方の違いを埋めていく調整力が問われるし、しばしばその板挟みにあい苦労することも多いと聞く。

またドバイでは金曜、土曜が週末にあたるが、日本の就業時間にあわせて金曜も働くことがしばしばあるという。また日本との時差は5時間であり、日本時間にあわせてドバイでの就業時間がシフトすることもしばしばだ。

ドバイにおける日系企業での現地採用

ドバイの日系企業で現地採用を狙うのは、アジア諸国と比べるとかなり可能性が低いと言える。まず第1に進出している日系企業数が少ない。UAEに進出している日系企業は、外務省の調査によると2015年時点で304社であり、国別ランキングでは24位にランキングしている。現地採用での海外就職先としてよくあがる、タイは1,725社で第5位、シンガポールは1,166社で第11位にランクインしている。

海外国別、日系企業数ランキング

1.中国 33,390社
2.アメリカ 7,849社
3.インド 4,315社
4.ドイツ 1,777社
5.タイ 1,725社
6.インドネシア 1,695社
7.ベトナム 1,578社
8.フィリピン 1,448社
9.マレーシア 1,383社
10.台湾 1,125社
11.シンガポール 1,166社

外務省 海外在留邦人数調査統計 平成28年度の要約書より

さらにドバイ、アブダビと日本人になじみのある都市別で見た場合、ジェトロの調査をもとにすると80%近くの企業がドバイに集中していることになる。

第2に、日系企業数とも関連してくるが滞在する邦人数が少ないため、日本人向けのサービスに従事する仕事が少ないということである。UAEの在住の日本人は、2015年で3,700人と、タイの6万7,000人、シンガポールの3万6,000人と比べるといかに少ないかがわかるだろう。

かろうじて日本人向けの食材屋や美容院はあるが(といってもそれぞれ1軒のみ)、UAEに住む日本人向けにサービスを行うにはまだまだマーケットが小さすぎるのである。

第3に、ドバイの日系企業の駐在員というのは、ほとんどが1人で中東、アフリカという広大なマーケットを担当している。ある程度駐在員が集まる地域であれば、それに伴い現地採用の求人も出てきそうだが、駐在員1名でまかなえるマーケット、というかそれぐらいで充分だという本社の優先順位に基づくためか、現地採用で日本人を雇おうという意欲的な企業はあまり見られない。

現地採用として働く日本人もいるが、そのほとんどは駐在員の夫に帯同してきた妻が、受付や事務職をやっているといったケースである。

そのため日系企業で現地採用で働くというのは、いささか期待できるものではないだろう。

ドバイの現地、外資系企業で働く

この分野となれば、一気に仕事を獲得できるチャンスは高まる。それゆえにドバイは世界中から人間が集まってくるのだ。仕事が決まれば、ビザの手続き等は会社がやってくれる。アジア諸国で近年耳にするようになった、経験や学歴により就労ビザの規制が厳しくなっているという話はほとんど聞かない。

自国民の数が圧倒的に少なく、またビジネスで必要とされる専門性を身につけた人材が十分でない一方で、ドバイが提供するサービスやビジネスをまかなうためには、世界中からそれ相応の人間を集める必要があるのだ。だから一定のスキルや経験、もしくはニーズさえ合致すれば誰もが参入できるマーケットなのである。

ドバイの現地、外資企業での待遇&給料

ビザ取得補助に加え、保険にも加入することができる。転職が一般的なため、年金なんてものはない。家賃補助や車貸与といったものはなく、すべて自分で賄う必要がある。

一般的に福利厚生が充実している日本企業と比べれば劣るかもしれないが、日本の外資企業と比べれば待遇は同じである。日本の外資からドバイの外資企業で働いている私からすると、待遇面であまり違いを感じることはなかった。

給料については、職業別の年収を掲載したドバイ働き方ガイドに一覧を掲載したのでそちらを参照いただきたいが、同じ職種、ポジションでドバイで働いた場合は日本に比べると年収は1.5倍〜2倍になる。

ドバイの仕事で求められる語学力

UAEの公用語は英語とアラビア語である。しかしビジネスにおいては、英語がメインで使用されるため、アラビア語ができる必要はまったくない。仕事場においても、アラブ人が多い場合にはプライベートでアラビア語をしゃべっているが、仕事は英語のみである。

アラビア語スキルが求められる仕事もあるが、それはごくわずかだ。また、アラビア語にも国によって方言があり、同じ言語でも少々異なる。山形弁と標準語ぐらいの違いである。だから UAEにおいてアラビア語というのは主に湾岸地域の方言が話せること、もしくはレバノン人が多いためレバノン方言が理解できることということになる。

英語に関して言えば、働いている人間の出身国もさまざまなので、みなが第2言語として英語を話しているという環境である。そのためネイティブによる完璧な英語へのプレッシャーはないものの、それぞれのお国のなまり英語に慣れる必要がある。

もっともドバイで直面する英語といえば、インド英語である。はじめこそなまりが強く聞きづらいように思うが、彼らはとてもシンプルな英語を話しているのでコツさえつかめば理解できるようになる。

しかしインド英語を理解しても、フランス語なまりの英語やオランダ語なまり、中国語なまりなど越えるべき壁は多い。特にフランス英語はインド英語よりもなまりが強いと個人的には感じる。英語をしゃべっているのだけども、フランス語に聞こえるという・・・

イギリス英語も人によってはクセが強く、聞き取れるようになるのに時間がかかる。しかもアメリカ英語に慣れている日本人にとっては、聞きなれない表現が多くやや苦労する。

英語のレベルとしては、ビジネス英語以上が基本。英語はできて当たり前の国である。元イギリス植民地領だったということもあり、ネイティブといえばイギリス人が多く、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどからやってきた人は少数派だ。

ドバイで求められる人材

日本人向けマーケットが小さいため、日本人であるからといって採用する企業はほとんどない。むしろ日本人であることはほとんど強みにならず、差別化する要因にはならないとっていもさしつかえないだろう。

だからドバイで働く際には、どこの国の出身というよりも、ある業種や職種での一定の経験、スキルが重視される。一定の年数が必要というわけではなく、あくまでポジションに合致する経験とスキルがあればよい。

ドバイで現地、外資系企業に就職した場合のシミュレーション

通勤

ドバイにおいて一番メインとなるのが、車通勤だ。生活においても車は欠かせない。メトロはあるものの、細かい場所を網羅しているわけではないので、車が便利である。

では車がない場合にどうするのかというと、タクシーもしくはUber通勤となる。日本と比べるとタクシーの初乗りは330円からと非常に安く、ドバイ市内も小さく1時間あればどこでもいけてしまうため、利用する人が多い。

徒歩の場合は、特に夏が厳しい。本格的な夏を迎えると外気は40度を越えるため5分とあるいていられない。しかも1つの建物が大きく、建物間の距離が広いため徒歩で簡単に移動できる場所ではないのだ。

ちなみに私はトラムを利用している。広島のチンチン電車のようなもので、家から職場までは30分程度の通勤距離である。賃料は5駅区間ほどで約90円。メトロは通勤時には非常に混むが、トラムは空いておりいつでも座ることができる。ちなみにトラムは、ドバイすべてを網羅しているわけではないので、利用できるのはある一定の場所に限られる。

トラム、メトロともに新しいので車内は清潔感があり快適だ。間違っても東京の東西線のようなどんよりとした空気はない。トラムはたとえるなら東京の新橋駅からお台場方面を走るゆりかもめ線ぐらいのんびりしている。

一般的な通勤時間は大体10分〜1時間で、車の場合は特に通勤ラッシュにはまると1時間以上はかかってしまう。その点においても、時間通りに移動できるメトロやトラムは便利なのだ。

生活コスト

一人暮らしで住む場合の家賃としては、日本よりも2~3倍高い。シェア、もしくはワンルームに相当するスタジオと呼ばれる形態の家の場合、月に13万から20万ほどかかる。

食品も輸入物の野菜や肉などものによっては高いものもあるが、日本よりも安く済むものもある。自炊だけであれば月に1万~2万円程度で済む。しかし生活においてはさまざまな付き合いが発生するので、それにより経費がかさむ。

ビジネスランチ代は高い。恵比寿のこじゃれた店でランチするとき同様に1000円以上はするし(実際の店は恵比寿ほどこじゃれてはいない)、しっかりとしたランチを頼めば2,000~3,000円以上はとぶ。

夜はお酒が入ると1回につき5,000円以上はとんでいく。なにせビール1杯が1,000円以上するのだから。ちゃんとした場所でディナーを食べれば一皿あたり2,000円というのもざらだ。

しかし市内のバーやレストランが実施しているハッピーアワーなるものを利用すれば、半額の値段で飲むことができるため、時間と場所によっては安く済ませることも可能だ。またレディースナイトというのもあり、女性限定でカクテルが1杯無料になったり、お得にご飯を食べれるという催しも各地で開催されている。

自由に使えるお金は?

家賃が高いとはいえ、税金がなく手取りが日本と比べて増えるため自由に使える金額は増える。給与額から生活費を差し引くと、がんばれば大体月20~40万ぐらいを貯蓄に回すことができる。

ただ、ヨーロッパ、中央アジア、中東などへの航空券代が日本よりも安く、フライト時間も短いといった旅行しやすいという条件やラグジュアリードバイならではの週末に高級ホテルでちょっと贅沢したいなどという誘惑にかられなければの話である。そんな誘惑にちょっとでも手を出してしまったら、あっというまに金はどこかへとんで行ってしまうのである。

まとめ

収入や生活面で見れば日本よりも恵まれていると思う。一方で、ガチで日本と同様、それ以上のキャリアアップを目指すには相当な忍耐力と運が必要となる。国としてはまだ若く、働く同僚たちも出稼ぎ目的であることが大半なため、仕事に対するモチベーションはそれほど高くない、というのが個人的な意見である。

しかし外国人に対しては非常に寛容な国であるので、欧米諸国よりかはアジア人への差別も少なく、経験とスキルさえあれば誰でもチャレンジできるというのが利点だ。