ドバイ一般市民の休日の過ごし方

ドバイ市民の間では、必ず出てくる話題がある。それが、「君は休日をいかに過ごすかね?」ということだ。日本人、外国人関わらずこの話題は定型文のように必ず会話に登場する。日本人にはあまり馴染みのないやりとりである。果たして日本にいた時はこんな会話をしたことがあっただろうか。せいぜい趣味を聞く程度だっただろう。


けれどもドバイ市民は暇なのか、ゆとりがあるのか、それとも週末の過ごし方について訪ねるのが一般的なのか、わからないがとにかくこの話題でひっきりなしだ。週末明けには、「休日は何をした?」に始まり、週末が近づく頃には、「週末の予定は?」で締めくくられる。つまりわれわれはいかに週末を過ごすのかについて、日本人が天気について語る時同様、多くの会話を交わしている。

それは時には、「おれはこんな楽しい週末を過ごしたんだぜ」という週末の過ごし方自慢大会のようでもあり、「おれが知らないもっと楽しい週末の過ごし方を教えてくれよ」というリサーチのようにさぐりを入れられているようでもある。同僚たちに尋ねてみると後者の意図である場合が多いらしい。

そんなわけでこれまでのドバイ市民の聞き取り調査をまとめたドバイでの週末の過ごし方をご紹介したい。

モールでぶらぶらショッピング

ドバイには東京のように青山や表参道といったおしゃれショッピング街が存在するわけではない。日用品、衣料品、食料品、レストランといったすべてのショップが一堂に集結するのがモールである。

モールといってもイオンやイトーヨーカドーといった市民に優しい店ばかりではない。シャネルやロレックス、ティファニーといった高級ブランド店に始まり、H&MやGAP、本屋、スポーツ用品、ドラッグストア、サロン、カフェ、レストランといったあらゆる貴賎の人間が必要とする消耗品が手に入るようになっている。

さらにものを購入するばかりでなく、屋内スキー場やスケートリンク、水族館、映画館、キッザニアなども併合しており、ファミリー層、カップルなど誰もが休日を過ごせる娯楽施設にもなっているのが特徴だ。

日本のように街の情緒を楽しむということはないけれども、髪をきって、コンタクトレンズもかって、本を買って、食料品もかって・・・といった別の場所にいかなければすまなかったことが全て1つのモールで完結してしまうのである。

さらにショッピングだけではなく、体を動かすにもこのモールでぶらぶらショッピングは有効である。夏になると日中は40度を越え、外を歩くことがままならないためモールのような巨大室内を歩くだけでも結構な運動になるのである。モール内はゴーストタウンの亡霊のごとく、暑さから逃れて時間をつぶす市民であふれかえっている。

モールは1つの街のような体をなしているから、平気で2~3時間は歩いて過ごせる。特に運動によいのは、世界一巨大なショッピングモールと呼ばれるドバイモールである。

 

ヨットでセレブ気分

たまにいるのが、ヨットで気ままに船上パーティーをやらかす輩である。セレブの遊びかと思いきや、意外とドバイでは一般人にも浸透しているようで、大人数でのパーティーや記念日などに用いられる。こんな光景はイビザぐらいでしか見られないと思っていたが、砂漠の地ドバイでもそれらしいことができるのだから驚きだ。

欧米人に大人気!ビーチで日光浴&海水浴

タダで楽しめる絶好のアクティビティがビーチである。ドバイ市民の人気住宅街は、だいたい海近くに位置しているので、非常に海へのアクセスがよい。都会に住みながら、週末は徒歩15分でビーチへ、という海好きにはたまらない環境だ。

夏の最も暑い時期やラマダン中を除けばほぼ年中ビーチには人がいる。ビーチの人々はマイペースで、日光浴をしながら読書をしたり、友人や恋人と海ではしゃぐものもいる。また海は泳ぐより浸かるものという感覚の人間(特にロシア人)も多いので、温泉のごとく海にじっとつかり会話を楽しむものもいる。ロシア人のおばちゃん軍団が、海で井戸端会議をする姿は微笑ましい。ちなみにロシア人は寒さに強いのか、欧米人感覚だったら少々肌寒くて海に入れないという時期でも、ちゃっかり海で寒中水泳みたいなことをしている。

特に欧米人は小麦色肌は金持ちの象徴という不思議な概念にかられているためか、日光浴好きが多い。欧米人がキラキラの海を前にして、ビーチに寝そべる姿はまるでトドの大群が砂浜に寝そべっているようでもある。また観光客が多いマリーナ地区のビーチでは、スタンドアップパドルやジェットスキー、フライボードといったマリンスポーツも充実しており約3,000円から楽しめる。

マリーナ地区には、ホテルが乱立しているので、ゲストとしてホテルに入り、ホテルのプールでお酒を飲みながら、プライベートビーチで泳ぐということも可能だ。またドバイの高層マンションはたいがいプールつきなので、海にいかなくともマンションのプールサイドで泳いだり、プールサイドで読書をしたりすることもできる。

 

砂漠でまったり

観光では有名なデザートサファリだが、4WDさえあれば比較的かんたんに足を踏み入れることができるのが、ドバイの砂漠である。気温が低い時期であれば、キャンプファイアーをしたりと市民は各々砂漠を楽しんでいる。

 

酒盛り場で盛り上がる

日本同様、ここドバイでも週末には酒盛り場は人であふれかえる。といっても赤提灯の居酒屋なんてものは残念ながらないので、新しいスタイリッシュなバーで酒盛りをすることになる。

アラブ首長国連邦ではお酒は一般には販売されておらず、ホテルに入っているレストランで飲めるというのが通例である。ドバイにおいてホテルというのは、観光客だけではなく一般市民が酒を求めて賑わう憩いのオアシスでもあるのだ。ドバイ生活において、ホテルにいく頻度は他の国よりも断然多いのではないか。

ただ、アジア系のレストランの中にはホテルに入っていなくとも、ある呪文を唱えるとお酒を出してくれることもある。裏メニューならぬ、裏酒である。

お得なブランチで心も体も満たされる

ドバイにいるとやたらと目につくのがブランチへの誘いである。観光地ドバイとしての色が強いのか、ホテルのレストランではこぞってブランチメニューを用意し、お得に食事を楽しんでね、という企画である。もちろんお酒が飲めるコースも用意しており、ぬかりがない。

週末には友人や家族と出かけがてら、ホテルの一角に入っているレストランでブランチを優雅にいただく、というのがドバイ市民には定番のコースらしい。

 

真夏でも室内テーマパークで快適に遊ぶ

ファミリー層におすすめなのがテーマパークである。ドバイにはファミリーで楽しめる施設やテーマパークが充実している。ディズニーランドはまだないものの、レゴランドやアメコミをテーマにした世界最大の室内テーマパーク「IMGワールド」、ボリウッド映画をモチーフにした「ボリウッドパーク」、世界最速のジェットコースターがあるF1のテーマパーク、「フェラーリワールド」などがある。ファミリー層を決してあきさせないのがドバイのつとめらしい。

We had such an AMAZING response to our Mother’s Day competition – it was impossible to select just one winner. All your mothers are soooo deserving, but we had to limit it to 3. Congratulations to @ajdecena0212, Martha Rosari Sery and @abeer_almushrif who have won 5 tickets each to bring their families to #IMGworlds this Mother’s Day! كان لدينا إستجابة رائعة لمسابقة يوم الأم، من الصعب إختيار رابح واحد فقط! جميع أمهاتكم يستحقن الفوز، ولكن إخترنا 3 فقط. مبروك لـ @ajdecena0212، Martha Rosari Sery ،@abeer_almushrif لربحكم 5 تذاكر لكل واحد منكم لإحضار عائلاتكم إلى آي إم جي عالم من المغامرات في يوم الأم هذا! #IMGworlds #themepark #Dubai #Mothersday #competition

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アート、ファッション、音楽イベントにでかけて芸術力を高める(冬季限定)

人間が外でまともに生活できる気温になるのが、10月から4月頃である。我々はその期間を母国の冬への懐古の念をこめて冬季とよんでいる。冬季といっても、日中はサングラスが必要だったり半そでで活動できるほどで、20~30度程度の快適な気温である。それは冬ではないという指摘がありそうだが、日中が40度ほどになる夏に比べれば、冬になるのでご容赦いただきたい。

そんなドバイ市民が、外で歩き回れる自由を堪能できるこの時期には、多くの屋外イベントが開催される。それらに群がる市民のさまは、まるで羽化した蝶が飛ぶ自由を得たように活発的である。

文化や伝統がないのがドバイの難点である、とは言われるが、ドバイはその辺をきちんとわきまえている。文化や伝統がないなら、金で外からもってきたろうやんけ、というのである。であるから、世界各国のアーティストを招集させ、アート、ファッション、ミュージックイベントが開催される。そしてドバイ市民に芸術に親しむための、ささやかな一時を与えるのである。

日本と同様に世界的な有名歌手やDJの音楽フェスもあれば、アートギャラリー展、ファッションウィークなるものを主催している。人とものの中継地となるドバイの特性をうまく生かし、世界中から人を集めている。

في اليوم الأخير من معرض دبي الدولي للخط العربي، وختام موسم دبي الفني، ندعوكم للاستمتاع بأعمال فنية لأكثر من 50 خطاطاً عالمياً. لا تفوتكم فرصة اكتشاف الأعمال الفنية الكلاسيكية، المعاصرة والزخرفية المعروضة في مركز وافي. نحن بانتظاركم. #معرض_دبي_الدولي_للخط_العربي17 #موسم_دبي_الفني17 Catch the last day of the Dubai International Arabic Calligraphy Exhibition, the concluding event of the Dubai Art Season, at @wafi_mall until 10pm. Enjoy works of more than 50 calligraphers from around the world presenting modern, classic and ornamental illuminations work. #DxbCalligraphy17 #DxbArtSeason17

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それぐらいだったら日本にもあるだろう、と思われるかもしれないが、ドバイのいいところは気軽にそうしたイベントに参加できることである。ドバイという都市自体が小さいので、そうしたイベントに行くにしてもわざわざ電車で時間をかけていく、という労力とはおさらばだ。

タクシーで10分ぐらいいけばそうした会場にたどり着ける。さらに人口が日本よりも少ないためか、事前に予定を立てるのが苦手な人間が多いためか、有名歌手のコンサートチケットも1週間ぐらい前ならば普通に手に入る。いくか行かないかはギリギリで決められるのがドバイである。

日本だったら逆に多くのイベントがありすぎて、高級キャットフードを食わない生意気な猫のように自分の興味範囲外のイベントには見向きもしなかったが。しかしそうした手軽さゆえか、精神的な障壁が非常に低く参加できる。

個人的に印象に残っているのはドバイのジャズフェスティバル。ジャズを聞くしぶいおっさんになるための第一歩として、素人ながら行ってみたのだが、ジャズの本場ニューヨークからアーティストがきており、入場料タダのくせにこんな本場の音楽に触れることができるとは思ってもいなかった。その時初めてドバイの太っ腹ぶりに感謝したものである。

 

青空マーケットで新鮮野菜&オーガニック料理を堪能(冬季限定)

特別感はないが、なんとなく外に出たい気分な時におすすめなのがこうした青空マーケットである。手作りのクラフトショップに始まり、モールではお目にかかれないような手作り感があふれるショップが出店する。

もちろんものだけではなく、フードトラックが集まるフードトラックマーケットなるものもある。そのようなフード系イベントは人工芝生をたっぷりとたくわえた広場で開催されることが多い。単にご飯を食べるだけの会なのだが、芝生の上で地べたに座るという感覚はドバイにはなかなかないので、ピクニック感覚がある。

よい芝生をもとめすぎた結果なのか、手頃な広場が見つからなかったのか、中にはゴルフ場でそのようなイベントが開催されたこともある。ゴルフ場でピクニックとは、なんとも不思議な気分である。